令和6年度 公害防止管理者 大気特論 問2を解説|水素とメタンの物性値
令和6年度 大気特論 問2は、気体燃料である水素とメタンの物性値・特性値を比べる問題です。水素の値がメタンの値より大きくなるものを選びます。
この問題のポイント
水素はメタンよりはるかに軽い分子で、同じ体積(1m³N)あたりに含まれるエネルギーや必要な空気量は小さくなります。一方で質量1kg当たりで比べると水素は別格に大きな発熱量を持ちます。分かれ目は「体積当たりで比べているのか、質量当たりで比べているのか」です。密度・体積当たり高発熱量・理論空気量・高低発熱量の差はいずれも体積基準で水素が小さい側に来るため、メタンより大きくなるのは質量当たりの高発熱量だけです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 水素はメタンより | 解説 |
|---|---|---|
| (1) 密度 | 小さい | 水素は最も軽い気体で、メタンより密度はずっと小さくなります。 |
| (2) 体積当たり高発熱量 | 小さい | 同じ体積で比べると、炭素も含むメタンの方が発熱量が大きくなります。 |
| (3) 質量当たり高発熱量 | 大きい | 1kg当たりの発熱量は水素が際立って大きく、これが正解です。 |
| (4) 高発熱量と低発熱量の差 | 小さい | 体積当たりで生じる水蒸気の量はメタンの方が多く、その凝縮熱の差も大きくなります。 |
| (5) 理論空気量 | 小さい | 同体積の完全燃焼に必要な空気量は、炭素も燃やすメタンの方が多くなります。 |
選択肢(3)のポイント(ここが正しい)
水素は分子量が小さいため、同じ体積あたりに詰め込めるエネルギーは少なく、密度・体積当たり発熱量・理論空気量はメタンより小さくなります。しかし、わずかな質量で大きなエネルギーを出すので、1kg当たり(質量当たり)の高発熱量はメタンを大きく上回ります。問題で問われているのは「水素がメタンより大きくなるもの」なので、体積基準の値ばかりの中で質量当たりの高発熱量だけが該当します。「体積当たり」と「質量当たり」を取り違えると、(2)や(4)を選んでしまう引っかけです。
覚え方
- 水素がメタンより大きいのは質量当たりの高発熱量だけ。
- 体積基準(密度・体積当たり発熱量・理論空気量・発熱量差)はすべてメタンの方が大きい。
- 「軽いが質量当たりは強い」が水素の特徴。
理解度チェック
水素の値がメタンより大きくなるのは、どの物性値ですか?
質量当たりの高発熱量(MJ/kg)です。水素はわずかな質量で大きなエネルギーを出すためです。
水素の密度や体積当たり発熱量がメタンより小さいのはなぜですか?
水素は最も軽い分子で、同じ体積に含まれる質量・エネルギーが少ないためです。体積基準ではメタンが上回ります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 大気特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年6月