令和3年度 公害防止管理者 大気特論 問4を解説|排ガス再循環と乾き排ガスCO2濃度
令和3年度 大気特論 問4は、排ガスを水蒸気の凝縮なしに再循環し、酸素を吹き込んでメタンを完全燃焼させる装置について、出口での乾き燃焼排ガス中のCO2濃度を求める計算問題です。5つの数値から選びます。
この問題のポイント
「再循環」の量に惑わされそうですが、乾き基準のCO2濃度はCO2と過剰酸素の比だけで決まります。再循環する排ガスは出口ガスと同じ組成なので、乾き成分の比率は循環で薄まりも濃まりもしません。したがって、外から入れたメタンと酸素だけで、生成したCO2と過剰酸素の量を求めれば十分です。メタン10m3Nは酸素20m3Nで完全燃焼してCO2を10m3N生じ、酸素は22.5入れたので過剰が2.5残ります。乾きCO2濃度は10÷(10+2.5)=80%です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 50%は過剰酸素を過大に見積もった場合の値で、実際の比と合いません。 |
| (2) | ×(誤り) | 60%も計算値と一致しません。 |
| (3) | ×(誤り) | 70%も一致しません。 |
| (4) | ○(正しい) | CO210に対し過剰酸素2.5なので、10÷12.5=80%となります。 |
| (5) | ×(誤り) | 90%は過剰酸素を無視した場合の値で、実際には酸素が2.5残ります。 |
選択肢(4)のポイント(計算の手順)
メタンの完全燃焼は CH4+2O2→CO2+2H2O です。メタン10m3Nには酸素20m3Nが必要で、CO2を10m3N生じます。吹き込んだ酸素は22.5m3Nなので、過剰酸素は2.5m3N残ります。乾き燃焼排ガスは水蒸気を除いた成分で、ここではCO2と過剰酸素だけです。
再循環ガスは出口ガスと同じ組成をもつため、循環量77.5m3Nを足し引きしても乾き成分の比は変わりません。よって乾きCO2濃度は、外部から入れた分だけで決まり、10÷(10+2.5)=80%となります。窒素を含まない酸素燃焼なので、乾き排ガスがCO2と過剰酸素だけになる点が濃度を高くしています。
覚え方
- 乾きCO2濃度=CO2÷(CO2+過剰酸素)。再循環では変わらない。
- 再循環ガスは出口と同組成なので、乾き成分の比率は循環で変化しない。
- 酸素燃焼(窒素なし)は乾き排ガスがCO2+過剰酸素だけになり濃度が高い。
理解度チェック
排ガスを再循環すると、乾き燃焼排ガス中のCO2濃度は変わる?
変わりません。再循環ガスは出口ガスと同じ組成なので、乾き成分の比率は循環量に左右されません。
メタン10m3Nに酸素22.5m3Nを与えて完全燃焼させたときの過剰酸素は?
必要酸素は20m3Nなので、過剰酸素は2.5m3Nです。乾きCO2濃度は10÷12.5=80%になります。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 大気特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月