令和2年度 公害防止管理者 大気特論 問13を解説|排ガス試料採取方法
令和2年度 大気特論 問13は、排ガス試料の採取方法に関する問題です。採取位置・採取口の角度・採取点・パスモニターなどの記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
排ガス試料の採取では、代表性のある試料を安全・確実に取ることが基本です。採取位置や採取口の向き、他の測定との併用などは、この観点から素直に判断できます。分かれ目は採取点の考え方。ガス成分の採取では採取点は原則1点でよく、これを煙道の断面積によって機械的に定めているという説明はJISの規定とは合いません。「1点でよい条件=断面積で決まる」という言い切りが引っかけです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | ダストのたい積や落下の著しい場所を避けるのは適切で、正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 採取管を排ガス流にほぼ直角に挿入できる角度とするのは適切で、正しい記述です。 |
| (3) | ×(誤り) | 採取点を1点としてよい条件が煙道の断面積で機械的に定められている、という説明はJISの規定と合いません。 |
| (4) | ○(正しい) | 化学分析とばいじん濃度測定で同じ採取口を使ってよく、正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 非吸引採取方式の一つとしてパスモニターがあり、正しい記述です。 |
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
ガス成分の試料採取では、採取点は原則として1点でよいとされます。ただし、1点でよいかどうかは煙道内のガス濃度の分布(偏りの有無)などをふまえて判断するもので、選択肢(3)のように「煙道の断面積によって定められている」と断面積だけで機械的に決まるように述べるのはJISの規定と合いません。採取点数の考え方は、ばいじんの等速吸引で断面を分割して測るケースと混同しやすいので、ガス成分の採取と切り分けて押さえます。
この問題に関連する用語解説
覚え方
- ガス成分の採取点は原則1点でよい(濃度分布で判断)
- 採取口は排ガス流にほぼ直角、たい積・落下の場所は避ける
- ばいじんの採取点分割とガス成分の採取を混同しない
理解度チェック
Q.
ガス成分の採取点は原則いくつ?
原則1点でよいとされます。1点でよいかは煙道内のガス濃度の分布などをふまえて判断します。
Q.
採取口を排ガス流に直角にするのはなぜ?
採取管を流れに対してまっすぐ挿入でき、代表性のある試料を取りやすくするためです。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 大気特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月