令和5年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問12を解説|電気集じん装置の集じん性能
令和5年度 大気関係技術特論 問12は、電気集じん装置の集じん性能に関する問題です。性能推定の式や電気抵抗率、粒子径との関係の記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
電気集じんは荷電したダストを電界で集める方式で、ドイッチェの式・ダストの見掛け電気抵抗率・ガス温度が性能を左右します。分かれ目は粒子径と集じん率の関係です。0.3μm付近は荷電の仕組みの谷にあたり、集じん率が最も低くなる帯であって、最も高くなるのではない点に注意します。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 集じん率の推定にはドイッチェの式がよく用いられます。 |
| (2) | ×(誤り) | 0.3μm付近は荷電の仕組みの谷で、集じん率は最も高いのではなく最も低くなります。 |
| (3) | ○(正しい) | 見掛け電気抵抗率が低すぎると、集めた粒子が再飛散して集じん率が下がります。 |
| (4) | ○(正しい) | 見掛け電気抵抗率が高すぎると逆電離が起き、集じん率が下がります。 |
| (5) | ○(正しい) | 見掛け電気抵抗率などがガス温度で変わるため、性能は温度によって異なります。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
電気集じんでは、粒子を帯電させる仕組み(電界荷電と拡散荷電)のちょうど谷になる0.1〜0.5μm程度、とくに0.3μm付近で集じん率が最も低くなります。この問題はここを「最も高くなる」と逆に述べている点が誤りです。大きい粒子は電界荷電で、ごく小さい粒子は拡散荷電でよく帯電しますが、その中間帯はどちらも効きにくく捕集の弱点になります。
覚え方
- 電気集じんは0.3μm付近が集じん率の谷=最も取りにくい。
- 抵抗率が低すぎる=再飛散、高すぎる=逆電離で集じん率低下。
- 性能推定=ドイッチェの式。性能はガス温度で変わる。
理解度チェック
Q.
電気集じんで最も捕集しにくい粒子径帯は?
0.3μm付近で、電界荷電と拡散荷電の谷にあたる帯です。
Q.
ダストの見掛け電気抵抗率が高すぎると性能が下がるのはなぜ?
捕集層で逆電離が起き、集じん率が下がるからです。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月