令和5年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問10を解説|空気力学的粒子径
令和5年度 大気関係技術特論 問10は、空気力学的粒子径の計算に関する問題です。密度と粒子径が与えられた球形粒子について、その空気力学的粒子径を求め、最も近い値を選びます。
この問題のポイント
空気力学的粒子径は、実際の粒子と同じ沈降速度をもつ密度1000kg/m3(水の密度)の球の直径として決められる大きさです。粒子が球形なので形の補正はいらず、実際の粒子径に密度比の平方根を掛けて求めます。分かれ目になるのは、この平方根を取り忘れることです。密度比をそのまま掛けてしまうと値が大きく出て、別の選択肢に引っかかります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
計算の手順
- 空気力学的粒子径 Da = Dp × √(ρp ÷ ρ0)。ここで ρ0 は基準密度1000kg/m3で、球形なので形状の係数は1とします。
- 数値を代入:Da = 4.0 × √(1800 ÷ 1000)= 4.0 × √1.8。
- √1.8 ≈ 1.34。
- Da ≈ 4.0 × 1.34 ≈ 5.4μm。
よって空気力学的粒子径はおよそ5.4μmで、最も近いのは選択肢(4)です。
ここが分かれ目
間違えやすいのは、密度比の平方根を取り忘れることです。密度比をそのまま掛けると 1800 ÷ 1000 = 1.8倍となり、4.0 × 1.8 = 7.2μm となって選択肢(5)に引っかかります。空気力学的粒子径は密度比の平方根を掛けて求めるので、ここを取り違えないことが正解への分かれ目です。密度が水より大きい粒子ほど、空気力学的粒子径は実際の径より大きくなります。
覚え方
- 空気力学的粒子径=実径 ×√(粒子密度 ÷ 1000)。
- 基準密度は水と同じ1000kg/m3。
- 密度が水より大きい粒子は、空気力学的粒子径が実径より大きい。
理解度チェック
Q.
空気力学的粒子径の基準密度はいくつ?
水と同じ1000kg/m3です。この密度の球に置き換えた直径で表します。
Q.
密度比はそのまま粒子径に掛けてよい?
いいえ。密度比の平方根を取ってから掛けます。取り忘れると値が大きくなりすぎます。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月