令和4年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問14を解説|石綿の性状と規制
令和4年度 大気関係技術特論 問14は、石綿(アスベスト)の種類と規制に関する問題です。鉱物の分類や法令・測定の記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
石綿は蛇紋石族と角閃石族に大別され、日本で工業的に大量使用されたのは蛇紋石族のクリソタイル(白石綿)です。分かれ目は、この使用量の大部分を占める石綿の名称で、蛇紋石族の代表であるクリソタイルと、角閃石族に属するアモサイト(茶石綿)を取り違えた記述が紛れています。規制値やサンプリング条件の数値もあわせて確認しておきます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 日本で使用量の95%以上を占めた石綿は蛇紋石族のクリソタイル(白石綿)です。アモサイトは角閃石族で、これを蛇紋石族とする点が誤りです。 |
| (2) | ○(正しい) | 2006年の労働安全衛生法施行令改正で、重量の0.1%を超えて含有する製剤等の製造・輸入・使用等が原則禁止されました。 |
| (3) | ○(正しい) | 大気汚染防止法により、敷地境界線における石綿濃度は10本/L以下と規定されています。 |
| (4) | ○(正しい) | JISでは、地上1.5m以上2.0m以内で捕集用ろ紙を用い、10L/minで連続4時間吸引するのを原則としています。 |
| (5) | ○(正しい) | 平成元年環境庁告示第93号では、長さ5µm以上かつ長さと幅の比が3対1以上の繊維状物質を計数対象としています。 |
選択肢(1)のポイント(ここが誤り)
蛇紋石族の代表がクリソタイル(白石綿)で、日本で工業的に使われた石綿の95%以上はこのクリソタイルです。一方、選択肢(1)が挙げるアモサイト(茶石綿)は角閃石族で、クロシドライト(青石綿)と同じグループに入ります。したがって、大部分を占める石綿を「蛇紋石族のアモサイト」とする記述は、名称と鉱物族の対応が食い違っており誤りです。
覚え方
- 蛇紋石族=クリソタイル(白石綿)=日本の使用量95%超。
- 角閃石族=アモサイト(茶)・クロシドライト(青)。
- 敷地境界10本/L、JISサンプリングは10L/min・4時間。
理解度チェック
Q.
日本で使用量の95%以上を占めた石綿は何ですか?
蛇紋石族のクリソタイル(白石綿)です。
Q.
アモサイトはどの鉱物族に属しますか?
角閃石族です。青石綿のクロシドライトと同じグループです。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月