令和4年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問12を解説|充塡層式洗浄集じん装置の充塡物
令和4年度 大気関係技術特論 問12は、充塡層式洗浄集じん装置の充塡物(充塡材)に必要な特性に関する問題です。挙げられた特性のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
充塡層式は充塡物の表面に水膜を張り、その気液接触面でガスや粉じんを捕らえる装置です。充塡物には、水膜を作りやすい・ガス流の抵抗(圧力損失)が小さい・偏流が起きにくい・軽くて丈夫、といった条件が求められます。分かれ目は比表面積で、気液接触の場を広く稼ぐには比表面積が大きいほど有利なのに、「小さいこと」と逆向きに書いた記述が紛れています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 水膜を形成しやすいことで、気液が接触する面を確保できます。 |
| (2) | ○(正しい) | ガス流に対する抵抗が小さいと、圧力損失が抑えられ送風動力が小さく済みます。 |
| (3) | ○(正しい) | 溢流や偏流が少ないと、液とガスが層内を均一に流れます。 |
| (4) | ○(正しい) | 軽くて丈夫だと、支持構造の負担が減り、破損もしにくくなります。 |
| (5) | ×(誤り) | 比表面積は大きいほど気液接触が増え、捕集に有利です。「小さいこと」は逆です。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
充塡物に求められるのは、単位体積あたりの接触面積、すなわち比表面積が大きいことです。比表面積が大きいほど水膜と接するガスの面が広がり、ガスや粉じんを取り込む効率が上がります。選択肢(5)は「比表面積が小さいこと」を望ましい特性としており、必要な条件を正反対に述べている点が誤りです。ほかの4つ(水膜・低圧損・偏流の少なさ・軽くて丈夫)はいずれも正しい要件です。
覚え方
- 充塡物=水膜つくりやすい・低圧損・偏流少・軽くて丈夫。
- 気液接触は比表面積が大きいほど有利。
- 「比表面積が小さい」と書いてあれば逆向きの引っかけ。
理解度チェック
Q.
充塡物の比表面積は大きい方と小さい方、どちらが望ましいですか?
気液接触の面が広がる大きい方が望ましいです。
Q.
充塡物のガス流抵抗が小さいと、どんな利点がありますか?
圧力損失が抑えられ、送風動力を小さくできます。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月