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令和4年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問4を解説|石灰スラリー吸収法(排煙脱硫)

令和4年度 大気関係技術特論 問4は、排煙脱硫プロセスの石灰スラリー吸収法に関する問題です。吸収剤・排ガス温度・吸収液のpH・酸化・スート混合方式などについての記述のうち、誤っているものを選びます。

この問題のポイント

石灰スラリー吸収法は、石灰石や消石灰のスラリー(懸濁液)にSO2を吸収させて脱硫する、最も広く使われる方式です。分かれ目は「SO2を吸収させる吸収液のpH」です。SO2は水に溶けると酸性を示すので、吸収液を強いアルカリ性(pH9程度)で運転するわけではなく、もっと中性寄りの弱酸性から中性付近で運転します。ここを「pH9程度」と高く書いて誤らせるのが引っかけです。吸収剤の種類・適した排ガス温度・亜硫酸カルシウムの酸化・スート混合方式のコストは、いずれも実際の特徴と合っています。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(3)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢各選択肢の判定解説
(1)○(正しい)吸収剤には石灰石のほか、消石灰なども用いられます。
(2)○(正しい)吸収に適した排ガス温度はおおむね50〜60℃で、この記述は妥当です。
(3)×(誤り)SO2の吸収に用いる吸収液はpH9程度の強いアルカリ性ではなく、より低いpH域です。
(4)○(正しい)吸収液中の亜硫酸カルシウムは、pH4以下の酸性側で酸化が進みます。
(5)○(正しい)スート混合方式は集じんと脱硫を分けないため、スート分離方式よりイニシャルコストが安くなります。

選択肢(3)のポイント(ここが誤り)

SO2は水に溶けると亜硫酸となり、酸性を示す気体です。石灰スラリー吸収法では、石灰石や消石灰がこの酸を中和しながらSO2を取り込みますが、吸収塔内の吸収液をpH9程度の強いアルカリ性で運転するわけではありません。吸収と、生成物の析出・酸化のバランスをとるため、実際にはもっと中性寄りの弱酸性から中性付近で運転されます。pHを高くしすぎると石灰のスケール(付着物)が増えるなどの不都合もあります。「pH9程度」という数値でアルカリ側に寄せて書いた点が、この選択肢の誤りです。

覚え方

  • SO2は溶けると酸性。吸収液は強アルカリでは運転しない。
  • 吸収剤=石灰石・消石灰、適温はおおむね50〜60℃。
  • 亜硫酸カルシウムの酸化は酸性側(pH4以下)で進む。

理解度チェック

Q.

石灰スラリー吸収法の吸収液は、強いアルカリ性で運転するのか?

いいえ。SO2は溶けると酸性を示すため、pH9のような強アルカリではなく、より中性寄りで運転します。

Q.

スート混合方式がスート分離方式より安いのはどの費用か?

イニシャルコスト(初期の設備費)です。集じんと脱硫を分けない分、設備がまとまり安くなります。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF