令和4年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問3を解説|JIS酸素計の方式と構成要素
令和4年度 大気関係技術特論 問3は、JISの酸素計(O2計)の方式とその構成要素に関する問題です。ジルコニア方式・電極方式・磁気風方式・磁気力方式などの測定方式と、それぞれに使われる構成要素の組合せのうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
酸素計は「測定方式ごとに特徴的な部品(構成要素)が決まっている」ことを問う問題です。ジルコニアは高温に加熱する素子、電極方式は溶液や隔膜を使う電気化学式、磁気式は酸素が磁石に引かれる性質を利用します。分かれ目は、電極方式で使う「作用電極」を、磁気を利用する磁気力方式(圧力検出形)の構成要素として結びつけていないかどうかです。磁気力方式は電極で電流を測るのではなく、酸素が磁界に引かれて生じる力や圧力を検出します。方式の原理と部品がちぐはぐな組合せを見抜きます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | ジルコニア方式はジルコニア素子を高温に加熱して使うため、高温加熱部が構成要素です。 |
| (2) | ○(正しい) | 電極方式はガス透過性隔膜を通した酸素を電極で測る電気化学式で、隔膜が構成要素です。 |
| (3) | ○(正しい) | 磁気風方式は熱線素子で磁気風による冷却の差をとらえるため、熱線素子が構成要素です。 |
| (4) | ○(正しい) | 磁気力方式(ダンベル形)はダンベルの変位を光で読むため、受光器が構成要素です。 |
| (5) | ×(誤り) | 磁気力方式(圧力検出形)は圧力を検出する方式で、作用電極は電極方式の部品です。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
酸素は磁石に引かれる性質(常磁性)が強い気体で、磁気式の酸素計はこの性質を利用します。磁気力方式(圧力検出形)は、磁界のオン・オフによって酸素が引かれるときに生じる圧力の変化を検出して濃度を求める方式です。したがって構成要素は圧力を感じるセンサ側にあり、「作用電極」ではありません。作用電極は、電解液に溶けた酸素を電気化学的に測る電極方式で使われる部品です。方式の名前(磁気力)と部品(電極)が原理的にかみ合っていない、というのがこの選択肢の誤りです。
覚え方
- ジルコニアは高温加熱、電極方式は隔膜と電極、磁気式は酸素の常磁性。
- 作用電極は「電極方式」の部品。磁気式に電極は出てこない。
- 磁気力(ダンベル形=光で変位、圧力検出形=圧力)で構成要素が変わる。
理解度チェック
磁気式の酸素計は、酸素のどんな性質を利用している?
酸素が磁石に引かれる性質(常磁性)です。磁界の中で酸素に働く力や圧力を検出します。
「作用電極」はどの方式の構成要素か?
電極方式です。電解液中の酸素を電気化学的に測るための電極で、磁気力方式の部品ではありません。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月