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令和3年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問2を解説|混合ガス中の水素濃度

令和3年度 大気関係技術特論 問2は、水素とメタンの混合ガスを完全燃焼させたときの混合ガス中の水素濃度を求める計算問題です。乾き燃焼ガス中の酸素濃度が与えられ、そこから水素の割合を逆算します。

この問題のポイント

混合ガス中の水素の割合を未知数に置き、供給された空気中の酸素・窒素、燃焼で消費される酸素、生成する二酸化炭素をそれぞれ体積で表して、乾き燃焼ガス(水蒸気を除いたガス)の組成を作るのが基本です。水素は自分の体積の半分、メタンは自分の体積の2倍の酸素を使うという点をおさえます。分かれ目は、乾きガス中の酸素濃度が測定値(2.0%)に一致するように未知数を決める一次方程式を立てられるかどうかです。水蒸気は乾きガスに含めない点を忘れると分母を間違えます。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)

各選択肢の正誤

選択肢各選択肢の判定解説
(1)×(誤り)水素を14%とすると酸素収支が合わず、乾きガス中の酸素濃度は2.0%になりません。
(2)○(正しい)酸素収支と乾きガス量を立てて解くと水素の割合は約24.5%となり、およそ24%に最も近い値です。
(3)×(誤り)50%では酸素の消費量が小さくなりすぎ、残る酸素濃度が2.0%を大きく上回ります。
(4)×(誤り)76%では方程式の解と大きく離れ、条件を満たしません。
(5)×(誤り)86%はメタンが少なすぎて二酸化炭素が減り、乾きガス中の酸素濃度が条件と合いません。

選択肢(2)のポイント(計算の手順)

混合ガス10 m3N のうち、水素の体積割合を x(メタンは 1−x)とします。

  • 空気85 m3N 中の酸素は 85×0.21=17.85 m3N、窒素は 85×0.79=67.15 m3N。
  • 燃焼で使う酸素は、水素が自分の1/2、メタンが自分の2倍なので、0.5×10x + 2×10(1−x)=20−15x(m3N)。
  • 燃え残る過剰酸素は 17.85 −(20−15x)=15x−2.15(m3N)。
  • 乾き燃焼ガスは、窒素67.15 + 二酸化炭素10(1−x) + 過剰酸素(15x−2.15)=75+5x(m3N)。水蒸気は含めません。

乾きガス中の酸素濃度が 2.0% なので、(15x−2.15)÷(75+5x)=0.020 を解くと 14.9x=3.65、x≒0.245 となります。したがって混合ガス中の水素濃度は約24.5%で、選択肢のなかではおよそ24%が最も近い値です。乾きガスの分母に水蒸気を入れてしまうと過剰酸素の濃度が下がり、水素の割合を取り違えます。

覚え方

  • 燃焼計算の酸素は水素が自分の半分、メタンが自分の2倍
  • 乾き燃焼ガスは水蒸気を除く。分母に水を入れない。
  • 与えられた酸素濃度=過剰酸素÷乾きガス量、の等式で未知数を1本にする。

理解度チェック

Q.

「乾き燃焼ガス」に含めないものは何?

燃焼で生じた水蒸気です。乾きガスは水分を除いた組成で考えます。

Q.

水素1体積とメタン1体積では、必要な酸素はいくら?

水素は0.5体積、メタンは2体積の酸素が必要です。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF