令和3年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問1を解説|気体燃料の真発熱量の大小
令和3年度 大気関係技術特論 問1は、気体燃料に含まれる成分の真発熱量(kJ/m3N)の大小関係に関する問題です。並べ方の組合せのうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
単位体積あたりの真発熱量(低発熱量)は、分子が大きくなるほど、つまり燃料分子に含まれる炭素と水素の数が多いほど大きくなります。パラフィン系ではメタン・エタン・プロパン・ブタンと炭素数が増えるにつれて発熱量が増え、水素や一酸化炭素のような小さな分子は低い側に並びます。分かれ目は同じ炭素数どうしの比較です。炭素数が同じなら、水素を多く含む飽和炭化水素の方が不飽和のものより発熱量が大きくなります。プロパン(飽和)とプロピレン(不飽和)はどちらも炭素3個ですが、水素が多いプロパンの方が真発熱量は大きい、という点を取り違えると誤答になります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 各選択肢の判定 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | メタン、一酸化炭素、水素の順に小さくなります。小分子の一酸化炭素と水素はいずれも低い側で、水素が最も小さくなります。 |
| (2) | ○(正しい) | 炭素数の多いエタンがメタンより大きく、水素が最も小さいという並びで正しい向きです。 |
| (3) | ○(正しい) | 炭素3個のプロピレンが炭素2個のエチレンより大きく、エチレンはメタンより大きいという並びで正しくなります。 |
| (4) | ○(正しい) | 炭素数の多い順にブタン、プロパン、エタンと小さくなる並びで、パラフィン系の大小関係どおりです。 |
| (5) | ×(誤り) | プロピレンをプロパンより大きいとしていますが、炭素数が同じなら飽和のプロパンの方が大きく、順序が逆です。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
選択肢(5)は「ブタン>プロピレン>プロパン」としていますが、プロピレンとプロパンの大小が入れ替わっています。炭素数はプロパンもプロピレンも3個で同じです。ちがいは水素の数で、飽和のプロパン(C3H8)は不飽和のプロピレン(C3H6)より水素を多く含みます。単位体積あたりで比べると、水素を多くもつプロパンの方が真発熱量は大きくなるため、正しい並びは「ブタン>プロパン>プロピレン」です。炭素数だけを見て飽和・不飽和の差を見落とすと、この入れ替えに気づけません。
覚え方
- 体積あたりの真発熱量は分子が大きい(炭素・水素が多い)ほど大きい。
- 炭素数が同じなら、水素の多い飽和炭化水素が不飽和より大きい。
- 水素・一酸化炭素は小分子で低い側。順序を問われたら小分子を下に置く。
理解度チェック
プロパンとプロピレンでは、どちらの真発熱量が大きい?
炭素数は同じ3個ですが、水素を多く含む飽和のプロパンの方が大きくなります。
単位体積あたりの真発熱量は、分子の何で大まかに決まる?
分子に含まれる炭素と水素の数で決まり、分子が大きいほど大きくなります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月