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令和元年度 公害防止管理者 大気関係技術特論 問2を解説|(CO2)maxから水素の質量%を求める

令和元年度 大気関係技術特論 問2は、炭素と水素だけからなる燃料を完全燃焼させたときの最大二酸化炭素濃度 (CO2)maxから、燃料中の水素の質量%を求める計算問題です。(CO2)max=14.8%のとき、水素は約何%かを選びます。

この問題のポイント

(CO2)maxとは、理論空気量ちょうどで完全燃焼させたときの、水分を除いた乾き燃焼ガス中の二酸化炭素の体積割合です。燃料が炭素と水素だけなら、乾き燃焼ガスは「炭素からできた二酸化炭素」と「空気から持ち込まれた窒素」の2つだけになります。水素は燃えると水になり、乾きガスには残りません。ですから水素が多い燃料ほど、必要な空気(窒素)が増え、燃焼で生じる水も増えるため、乾きガス中の二酸化炭素の割合は下がります。分かれ目は、この関係を式にして水素の割合を逆算できるかどうかです。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(3)

各選択肢の正誤

選択肢各選択肢の判定解説
(1)×(誤り)水素9%では計算上の(CO2)maxが14.8%より高くなります。
(2)×(誤り)水素12%でも(CO2)maxは14.8%よりやや高く、条件に合いません。
(3)○(正しい)水素約15%のとき乾き燃焼ガス中の二酸化炭素割合が約14.8%となり、条件に一致します。
(4)×(誤り)水素18%では窒素と水の量が増え、(CO2)maxは14.8%より低くなります。
(5)×(誤り)水素21%ではさらに(CO2)maxが下がり、条件から外れます。

選択肢(3)のポイント(計算の手順)

燃料1kg中の炭素をc kg、水素をh kg(c+h=1)とします。乾き燃焼ガスは、炭素から生じる二酸化炭素と、理論空気に含まれる窒素の合計です。

  • 二酸化炭素:炭素c kgから c/12 kmol
  • 燃焼に必要な酸素:炭素の分 c/12 と水素の分 h/4 の合計 c/12+h/4 kmol
  • 空気とともに入る窒素:酸素の約3.76倍 3.76×(c/12+h/4) kmol

これらから、乾きガス中の二酸化炭素の割合は次の式になります。

(CO2)max=(c/12) ÷ { c/12 + 3.76×(c/12+h/4) }

ここに (CO2)max=0.148 を入れて整理すると、炭素と水素の比は c≒5.6h となります。c+h=1 と合わせると水素は h≒0.15、すなわち約15%が得られます。水素の割合が上がるほど(CO2)maxは下がるので、14.8%より高い値になる選択肢(1)(2)は水素が少なすぎ、低くなる選択肢(4)(5)は水素が多すぎる、と大小の向きでも確かめられます。

覚え方

  • (CO2)max=乾き燃焼ガス中の二酸化炭素と窒素だけの割合。水は乾きガスに入らない。
  • 水素が多い燃料ほど、必要空気(窒素)と生成水が増え、(CO2)maxは下がる。
  • 逆算は「二酸化炭素 ÷(二酸化炭素+窒素)」の1本の式を立てるだけ。窒素は酸素の3.76倍

理解度チェック

Q.

(CO2)maxを計算するとき、水素が燃えてできた水は乾き燃焼ガスに数える?

数えません。乾き燃焼ガスは水分を除いた量なので、水素からできた水(水蒸気)は除外します。残るのは二酸化炭素と窒素です。

Q.

燃料中の水素の割合が増えると、(CO2)maxは上がる?下がる?

下がります。水素が増えると必要な空気(窒素)と生成する水が増え、乾きガスに占める二酸化炭素の割合は小さくなります。

この問題に関連する用語解説

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 大気関係技術特論 問題・正解」(公式PDF