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令和6年度 公害防止管理者 水質有害物質特論 問2を解説|ほう素吸着樹脂の配位基

令和6年度 水質有害物質特論 問2は、ほう素を吸着する樹脂の配位基(官能基)を選ぶ問題です。最も適当なものを選びます。

この問題のポイント

ほう素は水中でほう酸やほう酸イオンとして存在し、電荷が弱く普通のイオン交換樹脂では取りにくい相手です。そこで、多価アルコール(ポリオール)の水酸基がほう酸とくっついて環状の錯体をつくる性質を利用します。この働きを持つのがN-メチルグルカミン基で、ほう素を選んで吸着する専用樹脂の配位基です。ほかの選択肢は、重金属や貴金属をつかまえる硫黄系・窒素系の配位基で、ほう素向けではありません。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(5)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)×(誤り)イミノ二酢酸基は銅やニッケルなどの重金属をつかまえるキレート樹脂の配位基で、ほう素向けではありません。
(2)×(誤り)チオ尿素基は硫黄を含み、水銀や貴金属をつかまえる配位基です。ほう素の吸着には使いません。
(3)×(誤り)ジチオカルバミド酸基も硫黄系で、重金属を捕集する配位基です。ほう素向けではありません。
(4)×(誤り)ポリアミン基は窒素を含み、重金属や陰イオンをつかまえる配位基で、ほう素の選択吸着には使いません。
(5)○(正しい)N-メチルグルカミン基は多価アルコールの水酸基でほう酸と錯体をつくり、ほう素を選択的に吸着します。最も適当です。

選択肢(5)のポイント(ここが正解)

ほう素吸着樹脂の要は、N-メチルグルカミン基が持つ多価アルコール(ポリオール)構造です。隣り合う水酸基がほう酸と結びついて安定な環状の錯体をつくるため、電荷の弱いほう素でも選んでつかまえられます。ほかの配位基は、硫黄系(チオ尿素基・ジチオカルバミド酸基)や窒素系(イミノ二酢酸基・ポリアミン基)で、いずれも重金属や貴金属を対象にしたものです。「ほう素の相手は多価アルコールの水酸基」という点を押さえれば、硫黄系・窒素系の選択肢はすべて外せます。

覚え方

  • ほう素吸着樹脂の配位基=N-メチルグルカミン基(多価アルコール)
  • 硫黄系・窒素系の配位基は重金属・貴金属用。ほう素には効かない。
  • ほう酸は電荷が弱い→水酸基との環状錯体でつかまえる。

理解度チェック

Q.

ほう素を選択吸着する樹脂の配位基は?

N-メチルグルカミン基です。多価アルコールの水酸基がほう酸と錯体をつくって吸着します。

Q.

硫黄系や窒素系の配位基は何を対象にする?

主に重金属や貴金属です。ほう素の吸着には向きません。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 水質有害物質特論 問題・正解」(公式PDF