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令和5年度 公害防止管理者 水質有害物質特論 問11を解説|試料の保存方法

令和5年度 水質有害物質特論 問11は、有害物質の種類と試料の保存方法の組合せに関する正誤問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

試料の保存は、分析対象が変化しないように「酸性にする・低温にする・暗所に置く」などを対象ごとに使い分けます。重金属は硝酸で酸性にして溶けた状態を保ち、六価クロムは酸を加えず低温の暗所で保ちます。引っかけの核心は、シアンを酸性にしてはならないという点です。シアンは酸性にするとシアン化水素が発生して逃げてしまうため、水酸化ナトリウムでアルカリ性にして保存します。選択肢(3)は「硫酸でpH約4」と、シアンを酸性側で保存する誤った組合せです。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(3)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)鉛は硝酸でpH約1にして、溶けた状態を保ちます。正しい組合せです。
(2)○(正しい)六価クロムは酸を加えず、0~10℃の暗所でそのまま保存します。正しい組合せです。
(3)×(誤り)シアンはアルカリ性で保存します。「硫酸でpH約4」と酸性にする点が誤りです。
(4)○(正しい)有機りんは塩酸で弱酸性にして保存します。正しい組合せです。
(5)○(正しい)1,4-ジオキサンは4℃以下の暗所で保存し、凍結させません。正しい組合せです。

選択肢(3)のポイント(ここが誤り)

シアンは、水中では弱いアルカリ性で安定に溶けていますが、酸性にするとシアン化水素として気体になって抜けてしまいます。そのため試料は水酸化ナトリウムを加えてアルカリ性(おおむねpH12以上)にして保存し、分析までシアンが逃げないようにします。選択肢(3)は「硫酸でpH約4」とあり、アルカリ性で保つべきシアンを酸性側にしてしまう危険な組合せなので誤りです。酸性にするのは鉛などの重金属で、対象ごとの向きを取り違えないことがポイントです。

覚え方

  • シアンはアルカリ性で保存(酸性にするとシアン化水素で逃げる)。
  • 重金属は硝酸で酸性、六価クロムは低温暗所(酸を加えない)。

理解度チェック

Q.

シアン試料はどのように保存する?

水酸化ナトリウムでアルカリ性にして保存します。酸性にするとシアン化水素として逃げてしまうためです。

Q.

鉛の試料を硝酸で酸性にするのはなぜ?

鉛を溶けた状態のまま保ち、容器壁への吸着や沈殿を防ぐためです。pH約1にして保存します。

この問題に関連する用語解説

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 水質有害物質特論 問題・正解」(公式PDF