令和3年度 公害防止管理者 水質有害物質特論 問9を解説|シアン排水のアルカリ塩素法
令和3年度 水質有害物質特論 問9は、アルカリ塩素法-紺青処理によるシアン排水の処理フローで、添加薬品A・B・Cに入る最適な組合せを選ぶ問題です。
この問題のポイント
アルカリ塩素法は、酸化剤でシアンを分解し、そのあと紺青処理で難溶性の塩として沈める流れです。処理フローでは、一次分解・二次分解で酸化剤を加え、二次分解に向けてpHを下げる酸を入れ、最後に紺青を生成させる鉄源を加えます。分かれ目は、酸化剤が次亜塩素酸ナトリウムか塩素ガスか、pH調整が酸かアルカリか、紺青処理の薬品が鉄塩かアルミニウム塩か、の3点です。この組合せがそろうのが選択肢(1)です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)
各選択肢の正誤
| 薬品 | 入る薬品 | 役割の読み解き |
|---|---|---|
| A | 次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl) | 一次分解・二次分解でシアンを酸化分解する酸化剤です。 |
| B | 硫酸(H2SO4) | 二次分解に適したpHへ下げるための酸です。 |
| C | 硫酸鉄(II)七水和物(FeSO4・7H2O) | 難溶性の紺青を生成させる鉄源です。 |
ここが分かれ目
アルカリ塩素法の酸化剤は次亜塩素酸ナトリウムで、これがA(一次・二次分解の両方で使用)です。二次分解ではpHを下げる必要があるため、Bには酸である硫酸が入ります。ここでBをアルカリにしてしまうと二次分解の条件と合いません。Cは紺青(難溶性のシアノ鉄錯体)を作る鉄源なので、アルミニウム塩ではなく硫酸鉄(II)が入ります。「酸化剤=次亜塩素酸ナトリウム/pH調整=酸/紺青=鉄塩」の3点がそろう選択肢(1)が正解です。
覚え方
- アルカリ塩素法の酸化剤は次亜塩素酸ナトリウム。
- 二次分解はpHを下げる(酸)/紺青処理は鉄塩で難溶性塩を生成。
理解度チェック
Q.
紺青処理で難溶性の塩を作るために加える薬品Cは、鉄塩とアルミニウム塩のどちら?
鉄塩(硫酸鉄(II))です。紺青は鉄のシアノ錯体なので鉄源が必要です。
Q.
二次分解に向けてpHを調整する薬品Bは、酸とアルカリのどちら?
酸(硫酸)です。二次分解に適したpHまで下げるために加えます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 水質有害物質特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月