令和3年度 公害防止管理者 水質有害物質特論 問4を解説|スラッジの処理
令和3年度 水質有害物質特論 問4は、重金属を含むスラッジ(汚泥)の処理に関する問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
重金属スラッジは、固化・埋立て・山元還元・有価金属回収などで扱われ、それぞれ溶出防止や再資源化の観点で押さえどころが決まっています。引っかけの核心は「溶出しないと言い切れるか」という点です。炭酸塩の脱水スラッジであっても、埋立て後に雨水や地下水にさらされれば重金属が溶け出すおそれは残ります。選択肢(2)は「溶出することはない」と絶対に溶けないかのように言い切っている点が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | コンクリート固化しても、有害物質の溶出を完全に防ぐことはできません。正しい記述です。 |
| (2) | ×(誤り) | 炭酸塩スラッジも埋立条件によっては重金属が溶出しうるため、「溶出することはない」と言い切る点が誤りです。 |
| (3) | ○(正しい) | スラッジを製錬所の溶鉱炉に戻して再利用する山元還元法があります。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 焼結処理法では、クロムのように酸化されて水に溶けやすい形になる場合があります。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 有価金属の回収では、金属含有量とともに含水率が重要になります。正しい記述です。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
スラッジ処理では「どんな形にしても溶出をゼロにはできない」という前提が基本です。炭酸塩の脱水スラッジは水酸化物スラッジと性状は違いますが、埋立てて雨水や地下水に長くさらされれば、重金属が溶け出す可能性は残ります。選択肢(2)は、これを溶出することはないと例外なく否定している点が誤りです。固化・埋立てはあくまで溶出を「抑える」対策であって、完全に断つものではない、と押さえます。
覚え方
- 固化・埋立ては溶出を抑えるが完全には防げない。
- 「溶出することはない」「完全に防げる」と言い切る選択肢は誤りを疑う。
理解度チェック
Q.
炭酸塩スラッジを埋め立てれば、重金属が溶出することは決してない?
いいえ。雨水や地下水にさらされれば溶出するおそれがあり、絶対に溶けないとは言えません。
Q.
スラッジから有価金属を回収するとき、金属含有量とともに重要な指標は?
含水率です。水分が多いと輸送・処理の効率が下がるため重要になります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 水質有害物質特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月