令和7年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問13を解説|活性汚泥の維持管理
令和7年度 水質関係技術特論 問13は、活性汚泥処理装置の維持管理に関する正誤問題です。不適切なものを選びます。
この問題のポイント
活性汚泥法の維持管理では、栄養塩バランス、溶存酸素(DO)、BOD汚泥負荷といった運転指標を適切な範囲に保つことがかなめです。引っかけの核心は曝気槽の溶存酸素をどの程度に保つかで、微生物の好気活動を保つのに必要なDOは数mg/L程度で足り、常時それをはるかに上回る高濃度を維持し続ける必要はありません。選択肢(2)は常時7 mg/L程度以上を保つとしており、実際の管理目安より過大な値を示して取り違えさせる作りになっています。過剰な曝気はエネルギーの無駄にもなります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 栄養塩不足時はBOD:N:P=100:5:1を目安に添加します。正しい記述です。 |
| (2) | ×(不適切) | 溶存酸素を常時7 mg/L程度以上に保つとする点が不適切です。必要なDOはもっと低い値で足ります。 |
| (3) | ○(正しい) | DOが急上昇したときは、微生物活動を止める毒性物質の流入が疑われます。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | BOD汚泥負荷が低すぎると硝化によるpH低下や汚泥の微細化・浮上が起きやすくなります。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | BOD汚泥負荷が低いときはエアレーションを少なくする調整が有効です。正しい記述です。 |
選択肢(2)のポイント(ここが不適切)
活性汚泥中の好気微生物が正常に働くために必要な溶存酸素は、数mg/L程度あれば足ります。常時7 mg/L程度以上という高い濃度を保ち続ける必要はなく、むしろ過剰な曝気は電力を無駄に消費し、汚泥のフロックを壊す原因にもなります。選択肢(2)は、微生物の増殖条件を保つためとして過大なDO目標を掲げている点が不適切です。DOはゼロにならないよう一定以上を確保しつつ、負荷に応じて曝気量を加減するのが実際の管理で、選択肢(5)の「負荷が低いときはエアレーションを少なくする」という考え方とも整合します。
覚え方
- 曝気槽のDOは数mg/Lで足りる。過剰曝気は無駄。
- 栄養塩の目安はBOD:N:P=100:5:1。
- DOが急に上がる=微生物が働かない=毒性物質流入のサイン。
理解度チェック
曝気槽の溶存酸素を常時7mg/L以上に保つ管理は適切?
不適切です。好気活動に必要なDOは数mg/L程度で足り、過剰な曝気は電力の無駄になります。
曝気槽のDOが急に高くなったとき考えられることは?
毒性物質の流入です。微生物の活動が止まって酸素消費が減るため、DOが急上昇します。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月