令和7年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問5を解説|ストークスの式
令和7年度 水質関係技術特論 問5は、ストークスの式に従う粒子の沈降速度に関する問題です。沈降速度が何に比例・反比例するかについての5つの記述のうち、最も不適切なものを選びます。
この問題のポイント
ストークスの式では、沈降速度は「粒子と水の密度差」「重力の加速度」「粒子径の2乗」に比例し、「水の粘度」に反比例します。式に温度そのものは含まれていません。水温が上がると粘度が下がるため沈降速度は速くなりますが、これは粘度を通じた間接的な効果で、絶対温度に単純に比例するわけではありません。分かれ目は、式に直接現れる量と、温度のように別の量を介して効く要素を区別できるかです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 式で水の粘度は分母にあり、沈降速度は粘度に反比例します。 |
| (2) | ○(正しい) | 粒子と水の密度差が大きいほど速く沈み、密度差に比例します。 |
| (3) | ○(正しい) | 沈降速度は粒子の直径の2乗に比例し、径の効き方が大きいのが特徴です。 |
| (4) | ○(正しい) | 重力の加速度は式の分子にあり、沈降速度は重力の加速度に比例します。 |
| (5) | ×(誤り) | 式に温度は含まれず、沈降速度が絶対温度に比例するとは言えません。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
ストークスの式に直接入っているのは、密度差・重力の加速度・粒子径・粘度の4つで、温度という項は存在しません。確かに水温が上がると水の粘度が下がり、その結果として沈降速度は速くなります。しかしこれは粘度を介した間接的な効果であって、沈降速度が絶対温度そのものに比例するという表現は不適切です。式に現れる量と、温度のように別の量を通して効く要素を混同させるのがこの肢の引っかけです。
覚え方
- ストークスの式は「密度差・重力・径の2乗に比例、粘度に反比例」。
- 効きが一番大きいのは粒子径(2乗で効く)。
- 温度は式に無い。粘度を下げて速める間接効果であって、絶対温度に比例ではない。
理解度チェック
Q.
沈降速度は粒子径に対してどう効く?
直径の2乗に比例します。径が2倍になると沈降速度は約4倍になる、大きく効く要素です。
Q.
水温が上がると沈降速度が速くなるのはなぜ?
水温が上がると粘度が下がるからです。粘度は式の分母にあり、これが小さくなると沈降速度は速くなります。絶対温度に直接比例するわけではありません。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月