令和6年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問3を解説|清澄ろ過
令和6年度 水質関係技術特論 問3は、清澄ろ過に関する問題です。有効径、ろ過抵抗、逆流洗浄、二層ろ過などの記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
清澄ろ過は、砂などのろ材の層に水を通して微細な懸濁物を捕らえる操作です。押さえるべきは、有効径やろ層の並べ方といった用語の定義と、ろ過抵抗がろ材の粒子径にどう左右されるかです。分かれ目は、粒子径とろ過抵抗の関係の向きです。ろ材が細かいほど水の通り道は狭くなり抵抗は大きくなります。抵抗が粒子径に比例して大きくなる、という向きの記述は関係が逆です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 有効径は、砂をふるい分けて全質量の10 %が通過するふるい目に相当する粒子径で、定義どおりです。 |
| (2) | ×(誤り) | コゼニー-カルマンの式では、ろ過抵抗はろ材粒子径が小さいほど大きくなり、粒子径に比例はしません。 |
| (3) | ○(正しい) | 逆流洗浄は流入水を止めて圧力水を逆向きに通し、ろ材を流動化させる方法で正しい説明です。 |
| (4) | ○(正しい) | 二層ろ過では密度の小さいアンスラサイトを上層、砂を下層に置くのが正しい配置です。 |
| (5) | ○(正しい) | マイクロフロック法は急速攪拌後の凝集水を直接ろ過機へ通す方法で、説明のとおりです。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
選択肢(2)は、コゼニー-カルマンの式でろ過抵抗がろ材粒子径に比例すると述べています。ここが誤りです。ろ層のすき間を水が通るとき、ろ材が細かいほど水の通り道は細く曲がりくねり、通しにくくなります。つまり、粒子径が小さいほどろ過抵抗は大きくなり、両者の向きは逆の関係です。コゼニー-カルマンの式でも清浄なろ層の抵抗は粒子径が小さいほど急に増える形になっており、抵抗が粒子径に比例して大きくなるという記述は関係を取り違えたものになります。
覚え方
- 清澄ろ過のろ過抵抗はろ材が細かいほど大きい。粒子径とは逆向き(反比例側)。
- 有効径=全質量の10%が通過するふるい目の粒子径。
- 二層ろ過は上が軽いアンスラサイト、下が重い砂。逆流洗浄後も密度差でこの並びに戻る。
理解度チェック
Q.
ろ材粒子径が小さくなると清澄ろ過のろ過抵抗はどうなる?
大きくなります。細かいろ材ほど水の通り道が狭く、抵抗が増えます。粒子径に比例して増えるのではありません。
Q.
砂とアンスラサイトの二層ろ過で上層に置くのはどちら?
密度の小さいアンスラサイトを上層、砂を下層に置きます。粗い層から細かい層へと水が進む配置です。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月