令和5年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問19を解説|排水再利用
令和5年度 水質関係技術特論 問19は、工場での排水再利用に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
排水再利用では、水の合理化計画をどんな順序で進めるかが問われます。原則は、まず簡単で費用の小さい方法から検討し、必要に応じて高度な処理へ進むことです。引っかけの核心は検討の優先順位で、間接冷却水の循環利用のような手軽な方法を先に検討し、膜処理などコストの大きい高度処理は後回しにするのが筋です。これを「循環利用よりも高度処理による再生利用を優先して検討する」と逆に述べた選択肢が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 局部的再生利用は、工場単位でまとめて再生するより設備が小さく済み経済的です。正しい記述です。 |
| (2) | ×(誤り) | まず簡易な間接冷却水の循環利用を優先し、高度処理は後で検討します。高度処理を優先とする点が誤りです。 |
| (3) | ○(正しい) | 循環冷却水系のスケール析出を防ぐため、薬品を添加する方法をとるのが一般的です。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 半導体製造工程からの排水は、通常、再利用が行われています。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 直接冷却水の再利用は鉄鋼業関連で広く実施されています。正しい記述です。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
水使用の合理化計画は、手軽で費用の小さい方法から先に検討するのが基本です。間接冷却水の循環利用は設備が単純で導入しやすいため、まずここから取り組みます。膜処理などの高度処理による再生利用は水質を大きく改善できる一方、設備費・運転費がかさむため、優先順位はあとになります。選択肢(2)はこの順序を取り違え、循環利用よりも高度処理を優先して検討するとしている点が誤りです。安価で確実な手段から積み上げる、という省資源計画の考え方を押さえておきます。
覚え方
- 合理化計画は簡易・低コストの循環利用を先に検討。
- 膜処理などの高度処理は費用が大きく優先順位は後。
- 局部的再生利用は工場単位より経済的。
- 直接冷却水の再利用は鉄鋼業で広く実施。
理解度チェック
Q.
水使用合理化計画では循環利用と高度処理、どちらを先に検討する?
間接冷却水の循環利用など簡易な方法を先に検討します。費用の大きい膜処理などの高度処理は後回しです。
Q.
循環冷却水系のスケール析出はどう防ぐ?
循環水系に薬品を添加する方法をとるのが一般的です。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月