令和5年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問17を解説|TOC
令和5年度 水質関係技術特論 問17は、TOC(全有機炭素)に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
TOCは水中の有機物に含まれる炭素量を測る指標で、試料を酸性にしパージガスで無機体炭素を除いてから測る方法や、全炭素と無機体炭素の差から求める方法があります。引っかけの核心は測定にかかる時間です。TOCは機器で自動的に短時間に測れるのが利点で、微生物の培養に5日を要するBODや、加熱・滴定を伴うCODより速く結果が得られます。これを「CODやBODに比べて時間がかかる」と逆に述べた選択肢が誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | TOCは水中の有機物に含まれる炭素を定量する指標です。正しい記述です。 |
| (2) | ×(誤り) | TOCはCOD・BODより短時間で測定できます。時間がかかるとしている点が誤りです。 |
| (3) | ○(正しい) | 試料を酸性(pH2以下)にしパージガスで無機体炭素を除いてからTOCを測る方法があります。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 揮発性有機化合物は無機体炭素の除去過程で一緒に失われ、TOCとして測定されない場合があります。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 全炭素(TC)と無機体炭素(TIC)の差からTOCを求める方法があります。正しい記述です。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
TOCは、試料を機器に導入して有機炭素を二酸化炭素に変え、自動で定量するため数分程度の短時間で結果が得られるのが大きな利点です。これに対し、BODは微生物の培養に5日を要し、CODも加熱や滴定に手間がかかるため、TOCより時間がかかります。選択肢(2)はこの関係を取り違え、「TOCはCOD、BODに比べて測定に時間がかかる」と逆に述べている点が誤りです。TOCは連続測定にも向き、迅速な水質監視に使えると押さえておきます。
覚え方
- TOCの測定はCOD・BODより速い(機器で数分)。
- BODは培養に5日かかる。
- TOC=有機物中の炭素量。TC−TICでも求められる。
- 無機体炭素除去時、揮発性有機化合物も失われることがある。
理解度チェック
Q.
TOCはCODやBODより測定に時間がかかる?
いいえ、短時間で測定できます。BODは培養に5日、CODも手間がかかるのに対し、TOCは機器で数分です。
Q.
TOCを全炭素から求めるにはどうする?
全炭素(TC)と無機体炭素(TIC)の差から求めます。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月