令和5年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問5を解説|オゾン発生機
令和5年度 水質関係技術特論 問5は、酸化に用いるオゾン発生機の原理と運転に関する問題です。放電方式・誘電体・発生量の制御・原料空気などの記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
オゾン発生機は、二つの電極の間にガラスなどの誘電体をはさんで交流の高電圧をかけ、無声放電を起こす仕組みです。放電で酸素分子の一部が酸素原子に解離し、これが酸素分子と結びついてオゾンになります。発生量は電力で調整できるといった記述は素直です。分かれ目は原料空気の湿度です。水分が多いと放電が乱れ、オゾン生成の効率が落ちるうえ、望ましくない副生成物も増えます。だから原料の空気は湿度が低い(乾燥している)ほうがよいのが正解で、「湿度が高いほうがよい」は逆です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | オゾン発生には高圧無声放電法が用いられます。方式の記述として正しいです。 |
| (2) | ○(正しい) | 誘電体を介して交流をかけ酸素を解離させ、残る酸素分子と結合させる原理どおりです。 |
| (3) | ○(正しい) | 誘電体には一般にガラスが用いられます。材料の記述として正しいです。 |
| (4) | ○(正しい) | オゾン発生量は投入電力の調節で制御できます。運転の記述として正しいです。 |
| (5) | ×(誤り) | 水分は放電を乱し効率を下げるため、原料空気は乾燥しているほうがよく、湿度は低いほうが望ましいです。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
オゾンは無声放電のエネルギーで作られます。原料空気に水分が多いと、放電が不安定になってエネルギーがオゾン生成に有効に使われず、生成効率が落ちます。さらに湿った空気の放電では窒素酸化物(硝酸につながる成分)などの好ましくない副生成物も増え、機器の腐食要因にもなります。だから実際には空気を乾燥させてから使い、原料空気の湿度は低いほうが望ましいのです。「湿度は高いほうがよい」は、この事情を反対に述べています。
覚え方
- オゾン発生=無声放電+ガラスの誘電体。酸素を割って作る。
- 原料空気は乾燥が命。水分が多いと効率低下+副生成物増。
- 発生量は電力で調整。湿度は低いほうがよい、と方向を逆にしない。
理解度チェック
Q.
オゾン発生機の原料空気は、湿度が高いほうと低いほうのどちらがよい?
低いほう(乾燥)です。水分が多いと放電が乱れて効率が下がり、副生成物も増えます。
Q.
オゾン発生機の誘電体には一般に何が使われる?
ガラスです。電極の間に誘電体としてはさみ、無声放電を起こします。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月