令和5年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問6を解説|活性炭の吸着帯
令和5年度 水質関係技術特論 問6は、固定層の活性炭吸着で、通水を続けたときに層内にできる帯の呼び名(a)〜(c)の正しい組合せを選ぶ問題です。
この問題のポイント
固定層に汚水を通し続けると、活性炭は入口側から順に吸着能力を使い切っていきます。そのため層内は三つの帯に分かれます。もう吸着しきって能力が尽きた飽和吸着帯、今まさに吸着が進んでいる吸着帯、まだ水と接していない新しい炭の非吸着帯(未吸着帯)です。分かれ目は並び順です。通水の入口側から出口側へ向かって飽和吸着帯 → 吸着帯 → 非吸着帯と並びます。入口と出口のどちらが飽和しているかを取り違えると、順序を逆にしてしまいます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
各空欄に入る正しい語句
| 空欄 | 入る語句 | 読み解き |
|---|---|---|
| (a) | 飽和吸着帯 | 通水の入口側。最も早くから水と接するため吸着能力を使い切り、飽和しています。 |
| (b) | 吸着帯 | 中間部。ここで有機物濃度が下がる、いま吸着が進行している帯です。 |
| (c) | 非吸着帯(未吸着帯) | 出口側。まだ働いていない新しい炭で、処理水はここを通って出ます。 |
ここが分かれ目
迷いやすいのは、飽和している帯が入口側か出口側かという点です。汚水は入口から入るので、入口側の炭が真っ先に汚れを受け止め、最初に吸着能力を使い切って飽和します。時間がたつほど、この飽和した帯(吸着帯)が入口側から出口側へ押し流されるように広がっていきます。出口側にはまだ手つかずの未吸着帯が残っているうちは処理水がきれいですが、吸着帯が出口に達すると処理水中の有機物が増え始めます(破過)。したがって(a)から順に飽和吸着帯・吸着帯・非吸着帯とした組合せが正しく、入口側を未吸着帯とする並びは誤りです。
覚え方
- 入口側から飽和 → 吸着 → 未吸着の三段。入口が先に飽和する。
- 吸着帯が出口に達したときが破過。処理水の有機物が上がり始める合図。
- 「働き終えた炭ほど入口側」と覚えると順序を取り違えない。
理解度チェック
固定層活性炭で、最初に飽和するのは入口側と出口側のどちら?
入口側です。汚水が最初に接する入口の炭から吸着能力を使い切り、飽和吸着帯になります。
処理水中の有機物が増え始める「破過」は、どの帯が出口に達したとき?
吸着帯が出口に達したときです。未吸着帯が尽きて吸着帯が抜けると、処理水の有機物が上がり始めます。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月