令和4年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問10を解説|回分式活性汚泥法
令和4年度 水質関係技術特論 問10は、回分式活性汚泥法に関する問題です。単一槽での運転や、運転サイクル、嫌気・好気の設定、適用規模などの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
この問題のポイント
回分式(SBR)は、1つの槽に反応槽と沈殿槽の役割を兼ねさせ、流入・反応・沈殿・排出を繰り返して処理する方式です。分かれ目は、連続式と比べたときの固液分離の安定性です。回分式は流れを止めて静置した状態で沈殿させるため、沈殿池へ送りながら分離する連続式よりも、むしろ固液分離は安定して行えます。ここを「不安定」とする記述に引っかからないことが核心です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(最も不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 単一の槽で反応槽と沈殿槽の機能を兼ねるのが回分式の特徴です。 |
| (2) | ○(正しい) | 「流入」「攪拌(反応)」「沈殿」「排出」を繰り返して運転します。 |
| (3) | ×(誤り) | 連続式に比べ固液分離は不安定、は誤りです。静置沈殿のため、むしろ安定して分離できます。 |
| (4) | ○(正しい) | 1サイクル中に嫌気・好気の条件を自由に設定できます。 |
| (5) | ○(正しい) | 負荷変動に幅広く対応でき、中小規模の工場排水向けに多く採用されます。 |
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
回分式は、同じ槽で反応させたあと、そのまま流れを止めて静置した状態で沈殿させます。水が動かない条件で固液分離するため、沈殿池へ連続して送りながら分離する連続式に比べて、固液分離はむしろ安定して良好に行えます。「連続式に比べると固液分離は不安定である」という記述は安定性の向きが逆で、最も不適当です。
覚え方
- 回分式=単一槽で反応+沈殿、静置沈殿で固液分離は安定。
- 運転=流入→攪拌(反応)→沈殿→排出の繰り返し。
- 嫌気・好気を1サイクルで自由設定、負荷変動に強く中小規模向け。
理解度チェック
Q.
回分式の固液分離は連続式と比べてどう?
むしろ安定します。流れを止めて静置した状態で沈殿させるため、良好に固液分離できます。
Q.
回分式の1サイクルはどんな運転を繰り返す?
「流入」「攪拌(反応)」「沈殿」「排出」を繰り返します。1つの槽で反応と沈殿を兼ねます。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月