令和元年度 公害防止管理者 水質関係技術特論 問20を解説|製油所の排水処理
令和元年度 水質関係技術特論 問20は、製油所の排水処理に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
製油所では、排水ストリッパー処理水の再利用、海水冷却、油分の処理、排水量の削減など、施設ごとの水の扱いが問われます。引っかけの核心は事務所排水(生活排水)の扱いです。事務所排水には有機物やし尿分が含まれるため無処理では放流できず、生物処理などを行ってから放流する必要があります。ここを「無処理で放流可能」と書いて、油汚染対策のガードベースンの話とすり替えています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 排水ストリッパー処理水の一部は、原油脱塩装置の注入水や硫化水素・アンモニアの洗浄用注入水として再利用されます。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 海水を冷却水に使う場合は、大量に取り込めるため循環使用せず一過性で使うのが普通です。正しい記述です。 |
| (3) | ○(正しい) | 排水中の油分は、一般にオイルセパレーターと活性汚泥で処理されます。正しい記述です。 |
| (4) | ×(誤り) | 事務所排水を無処理で放流可能とする点が誤りです。生活排水は処理してから放流する必要があります。 |
| (5) | ○(正しい) | 水冷式クーラーに代えてエアフィンクーラーを使うと、冷却水や排水量を削減できます。正しい記述です。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
事務所排水は、し尿や生活由来の有機物を含む生活排水です。これらを含む水は、無処理のまま放流することはできず、生物処理などで有機物を減らしてから放流しなければなりません。選択肢(4)は「事務所排水は無処理で放流可能」としている点が誤りです。文中のガードベースン(万一の油流出に備えて経由させる設備)は油汚染への備えであって、生活排水の有機物を処理するものではなく、無処理放流を正当化する理由にはなりません。
覚え方
- 事務所排水(生活排水)は無処理で放流してはならない。処理が必要。
- 排水中の油分はオイルセパレーター+活性汚泥で処理。
- 海水冷却は大量取込できるため循環せず一過性が普通。
- エアフィンクーラーへの置換で冷却水・排水量を削減。
理解度チェック
Q.
事務所排水は無処理で放流してよい?
いいえ。生活排水は有機物やし尿分を含むため、生物処理などで処理してから放流しなければなりません。
Q.
製油所の排水中の油分はどう処理する?
オイルセパレーターで油を分離し、活性汚泥で処理します。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 水質関係技術特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月