令和7年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問13を解説|周波数分析器
令和7年度 騒音・振動特論 問13は、周波数分析器(オクターブバンド分析器・1/3オクターブバンド分析器)に関する正誤問題です。5つの記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
柱は「帯域幅とノイズの種類の関係」です。オクターブバンド分析器は定比帯域幅形なので、中心周波数が高いバンドほど帯域幅が広くなります。ここにホワイトノイズ(単位周波数あたりのエネルギーが一定)を入れると、帯域が広いバンドほど多くのエネルギーを拾うため、各帯域音圧レベルは一定ではなく、高い周波数へ向かって上がっていきます(1オクターブごとに約3 dB)。選択肢(2)はこれを「一定値になる」としているので誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | オクターブバンド分析器は定比帯域幅形です。正しい記述です。 |
| (2) | ×(誤り) | ホワイトノイズでは帯域が広い高域ほど拾うエネルギーが増え、各帯域レベルは約3 dB/octで増加します。一定にはなりません。 |
| (3) | ○(正しい) | 同じピンクノイズでは、オクターブと1/3オクターブで同じ中心周波数のバンドに約5 dBの差が出ます(10 log 3)。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 中心周波数fmは下端f1と上端f2の幾何平均(fm=√(f1・f2))です。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 隣り合うオクターブバンドの中心周波数の比は2(または1/2)です。正しい記述です。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
ホワイトノイズは単位周波数(1 Hz)あたりのエネルギーが一定のノイズです。定比帯域幅形の分析器では、中心周波数が高いバンドほど帯域幅が広いので、そのバンドが拾う総エネルギーは高域ほど大きくなります。結果として、各帯域音圧レベルは1オクターブ上がるごとに帯域幅が2倍になり、約3 dB(10 log 2)ずつ増加します。各帯域レベルが一定になるのは、単位周波数あたりのエネルギーが周波数に反比例するピンクノイズのときです。選択肢(2)はホワイトノイズとピンクノイズの性質を取り違えています。
覚え方
- ホワイトノイズをオクターブ分析=帯域レベルは3 dB/octで右上がり(一定ではない)。
- 各帯域レベルが一定になるのはピンクノイズ。
- オクターブと1/3オクターブの差=10 log 3 ≒ 5 dB。
理解度チェック
オクターブバンド分析器でホワイトノイズを分析すると、各帯域レベルはどうなる?
高域へ向かって約3 dB/octで増加します。帯域幅が広いバンドほど拾うエネルギーが多いためで、一定にはなりません。
各帯域レベルが一定になるのは、どのノイズを分析したとき?
ピンクノイズです。単位周波数あたりのエネルギーが周波数に反比例するため、定比帯域幅形では各帯域が一定レベルになります。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月