令和6年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問5を解説|遮音塀の減衰量
令和6年度 騒音・振動特論 問5は、点音源と受音点のあいだに立てた遮音塀の減衰量が、周波数を変えるとどうなるかを求める計算問題です。約何dBかを選びます。
この問題のポイント
遮音塀(障壁)の減衰量は、音が塀の頂点を回り込む行路差δと波長λで決まるフレネル数 N=2δ/λ の関数です。塀と音源・受音点の位置が同じなら行路差δは変わらず、Nは周波数に比例します。周波数が680Hzから340Hzへ半分になるとNも半分になります。マエカワの近似式 ΔL=10log(3+20N) で680Hzの21dBからNを逆算し、Nを半分にして入れ直すと約18dB、選択肢(3)が正解です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 値(dB) | 判定 |
|---|---|---|
| (1) | 12 | × 減衰を減らしすぎです。周波数が半分になっても12dBまでは落ちません。 |
| (2) | 15 | × 計算値の約18dBより小さすぎます。 |
| (3) | 18 | ○ マエカワ式でNを半分にすると約18dB。計算値に一致します。 |
| (4) | 21 | × 680Hzのときの値です。周波数が下がると減衰は小さくなります。 |
| (5) | 24 | × 周波数を下げたのに増えており、向きが逆です。 |
計算の手順
- フレネル数 N=2δ/λ は周波数に比例します。位置が同じなら行路差δは一定なので、周波数が680→340Hzで半分になるとNも半分になります。
- マエカワの近似式 ΔL=10log(3+20N) に680Hzの21dBを当てはめる:21=10log(3+20N)。
- 3+20N=102.1=約126、20N=123、N=約6.1(680Hz)。
- 340HzではNが半分の約3.05。ΔL=10log(3+20×3.05)=10log(3+61)=10log64=約18dB。
周波数が半分になると回折減衰も小さくなり、21dBから約18dBへ下がります。選択肢(3)が正解です。
覚え方
- 遮音塀の減衰はフレネル数 N=2δ/λで決まり、Nは周波数に比例。
- 低い音ほど回り込みやすく、減衰は小さくなる(周波数半分→減衰も減る)。
- マエカワの近似式 ΔL=10log(3+20N) で数値化できる。
理解度チェック
Q.
遮音塀の位置を変えずに周波数だけ半分にすると、フレネル数はどうなる?
半分になります。行路差δは同じで、Nは周波数に比例するためです。
Q.
低い音と高い音では、遮音塀はどちらに効きにくい?
低い音に効きにくいです。波長が長く塀を回り込みやすいため、フレネル数が小さく減衰量が下がります。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和6年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月