1. HOME
  2. 過去問解説
  3. 騒音・振動特論
  4. 令和5年
  5. > 問22 コイルばねのサージング

令和5年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問22を解説|コイルばねのサージング

令和5年度 騒音・振動特論 問22は、防振に使うコイルばねのサージングに関する問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

サージングとは、コイルばね自身がもつ弾性振動の固有振動数が、加振振動数と一致して共振する現象です。これが起きると防振ばねの振動絶縁性が大きく落ち、固体伝搬音として建物内に伝わりやすくなります。分かれ目は「単一の振動数で発生する」という言い回しです。ばねは長さ方向に質量が分布しているため、基本の振動数だけでなくその整数倍の高次でも共振が現れます。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(3)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)ばね自体の弾性振動の固有振動数が加振振動数と一致した状態がサージングで、正しい記述です。
(2)○(正しい)サージングの振動数は固体伝搬音の領域にあり、建物内の防振支持で注意が必要です。
(3)×(誤り)サージングは単一の振動数ではなく、基本とその高次の複数の振動数で発生するため誤りです。
(4)○(正しい)サージングが起きると弾性支持系の振動絶縁性は著しく低下します。正しい記述です。
(5)○(正しい)コイルばねに直列に防振ゴムを入れる方法はサージング対策として有効で、正しい記述です。

選択肢(3)のポイント(ここが誤り)

コイルばねは線材が長さ方向に連なった、質量が分布した弾性体です。そのため弦や棒と同じように、基本振動数とその整数倍にあたる高次の固有振動数を多数もちます。サージングはこれらの各固有振動数のところで現れるので、選択肢(3)の「単一の振動数で発生する」は複数で起こる実態と食い違っている点が誤りです。

覚え方

  • サージング=ばね自身の弾性共振(加振と一致)
  • 単一でなく基本+高次(整数倍)の複数振動数で発生。
  • 対策は直列に防振ゴム。絶縁性は著しく低下。

理解度チェック

Q.

サージングは単一の振動数だけで起こる?

いいえ。ばねは質量が分布しているため、基本と高次の複数の固有振動数で起こります。

Q.

サージングを防ぐ対策の一例は?

コイルばねに直列に防振ゴムを入れる方法があります。

令和5年 騒音・振動特論 過去問解説 一覧へ

出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF