令和3年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問20を解説|振動レベルの距離減衰
令和3年度 騒音・振動特論 問20は、地盤を伝わる振動レベルの距離減衰に関する計算問題です。機械から5 m の地点で74 dBの振動レベルを、9 dB以上低減するために機械を離すべき最小距離を求めます。
この問題のポイント
地盤上の振動の距離減衰は、幾何減衰(波が広がることによる減衰。ここでは倍距離ごとに3 dB)と、内部減衰(地盤内部で吸収される減衰。距離に比例)の合計で決まります。分かれ目は、この2つを足し合わせて9 dB以上になる最小距離を、選択肢の値で試すことです。片方だけで判断すると足りません。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)
計算の手順
- 幾何減衰は倍距離3 dB。5 m から距離 r まで離すと、3×log2(r/5) dB。
- 内部減衰は 8.68×λ×(r−5)=8.68×0.025×(r−5)≒0.217×(r−5) dB。
- r=15 m:幾何=3×log2(3)≒4.8、内部≒0.217×10=2.2、合計≒7.0 dB(9 dBに届かない)。
- r=20 m:幾何=3×log2(4)=6.0、内部=0.217×15≒3.3、合計≒9.3 dB(9 dB以上を満たす)。
15 mでは9 dBに届かず、20 mで初めて9 dB以上になります。したがって少なくとも20 m離す必要があり、選択肢(3)が正解です。
覚え方
- 地盤振動の距離減衰=幾何減衰+内部減衰の合計。
- 幾何減衰は倍距離で一定dB、内部減衰は距離に比例して増える。
- 「〇dB以上」を問われたら、選択肢の距離を代入して満たす最小値を探す。
理解度チェック
Q.
地盤を伝わる振動の距離減衰は、どの2つの合計で表されるか?
幾何減衰と内部減衰の合計です。幾何減衰は波の広がり、内部減衰は地盤内での吸収によるものです。
Q.
内部減衰は距離とどんな関係にあるか?
距離に比例して大きくなります。遠ざかるほど地盤に吸収される分が積み重なります。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月