令和3年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問6を解説|拡散音場の直接音と反射音
令和3年度 騒音・振動特論 問6は、拡散音場とみなせる室内に点音源があるとき、音圧レベルを直接音と反射音に分けて考える問題です。方向係数Q=1、室定数をRとして、記述のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
拡散音場の音圧レベルは「直接音の項」と「反射音の項」の足し算で表され、直接音は距離だけで決まり、反射音は室定数Rだけで決まります。ポイントは反射音は室定数に反比例することです。反射音の項は4/Rなので、Rが2倍になると半分=3 dB小さくなるのが正しく、「6 dB小さくなる」は誤りです。これが選択肢(5)です。値が半分(1/2)なら3 dB、1/4なら6 dBという対応を取り違えさせるのが引っかけです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 音響パワーが4倍なら、直接音も反射音も同じだけ増え、ともに約6 dB大きくなります。 |
| (2) | ○(正しい) | 直接音と反射音が等しくなる距離(残響半径)は室定数で決まり、示された式で表せます。 |
| (3) | ○(正しい) | 直接音は距離の2乗に反比例するので、距離が2倍で6 dB小さくなります。 |
| (4) | ○(正しい) | 反射音は室全体に均一に満ちるため、音源からの距離によらず一定です。 |
| (5) | ×(誤り) | 反射音は室定数に反比例。2倍で半分=3 dB減が正しく、6 dBは誤りです。 |
選択肢(5)のポイント(ここが誤り)
反射音の項は4/Rで、室定数Rに反比例します。ですからRを2倍にすると反射音のエネルギーは半分(1/2)になり、レベルでは3 dB小さくなるのが正しい姿です。選択肢(5)はこれを「6 dB小さくなる」としており、変化量を取り違えています。デシベルの目安は、1/2で−3 dB、1/4で−6 dB、1/10で−10 dB。室定数を2倍にした程度で6 dBも下がることはありません。一方、直接音が距離の2乗に反比例して距離2倍で6 dB下がる(3)は正しく、こちらの「6 dB」と混同しないことが大切です。
覚え方
- 反射音=室定数Rに反比例(Rが2倍で3 dB減)、直接音=距離の2乗に反比例(距離2倍で6 dB減)。
- dBの換算=1/2で−3、1/4で−6、1/10で−10。半分は3 dB。
- 反射音は距離によらず一定、直接音は距離で減る、と役割を分ける。
理解度チェック
室定数を2倍にすると、反射音の音圧レベルは何dB小さくなるか?
約3 dBです。反射音は室定数に反比例し、2倍にすればエネルギーは半分(−3 dB)になります。6 dBではありません。
「6 dB小さくなる」のはどんなときか?
エネルギーが1/4になるときです。直接音では距離を2倍にすると距離の2乗に反比例して1/4となり、6 dB減となります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月