令和2年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問29を解説|振動レベル計の使い方
令和2年度 騒音・振動特論 問29は、振動レベル計と振動レベルの計測に関する問題です。示された記述のうち、不適当なものを選びます。
この問題のポイント
引っかけの核心は、感度レンジの設定順です。測定では、まず感度の低い(大きな値まで測れる)レンジにしておき、指示を見ながら感度を上げて最適レンジに合わせます。最初から最も感度の高いレンジにすると、大きな振動で指示が振り切れ、正しく読めなくなります。選択肢(2)はこの順序を逆に述べていて不適当です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(不適当な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 行政的な計測や公になる計測は、検定証などが付いた特定計量器で行います。正しい記述です。 |
| (2) | ×(不適当) | 感度は低いレンジから始めて上げるのが正しく、最初に最高感度にするのは逆です。 |
| (3) | ○(正しい) | 水平方向も測れますが、振動規制とは現在直接の関係はありません。正しい記述です。 |
| (4) | ○(正しい) | 振動ピックアップは、目視で傾いていないことを確認して設置します。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 暗振動が不規則に変動すると対象振動と区別しにくく、暗振動の補正はできません。正しい記述です。 |
選択肢(2)のポイント(ここが誤り)
感度レンジ切り替えの正しい手順は、まず最も感度の低いレンジ(測定上限が大きく、大きな振動でも振り切れない)から始め、指示値を見ながら感度を上げて、最も適したレンジに合わせることです。選択肢(2)は「測定前に最も感度の高いレンジに設定し、測定時にレンジを下げる」と順序が逆になっています。いきなり最高感度にすると、想定より大きな振動が入ったときに指示が上限を超えてしまい、正しい値が読めません。だからこそ低感度から入るのが実務の基本です。
覚え方
- 感度レンジは低感度から始めて上げる(いきなり最高感度にしない)。
- 行政的な計測は特定計量器(検定・基準適合)で行う。
- 規制対象は鉛直振動。水平は現在は直接の規制対象外。
理解度チェック
Q.
振動レベル計の感度レンジは、測定前にどう設定するのが適切か?
まず最も感度の低いレンジにしておき、指示を見ながら感度を上げて最適レンジに合わせます。振り切れを防ぐためです。
Q.
暗振動が不規則に変動しているとき、暗振動の補正はできるか?
できません。対象振動と暗振動の指示値を区別することが難しいため、補正が行えません。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月