令和2年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問15を解説|音響パワーレベルの測定
令和2年度 騒音・振動特論 問15は、騒音源の音響パワーレベルとその測定方法(JIS Z 8732〜8734)に関する問題です。示された記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
音響パワーレベルは、測定する部屋(音場)に応じて測り方が分かれます。無響室(自由音場)では球面、半無響室(反射面の上の半自由音場)では半球面、残響室では拡散音場を利用します。引っかけの核心は、半無響室での音源の置き方です。半無響室は床が反射面なので、音源はその反射面(床)の上に置くのが基本で、床から高さ1 mに持ち上げるわけではありません。選択肢(3)がこの音源位置を誤っています。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 音響パワーと基準音響パワーとの比を求め、dB値で表示するものです。正しい記述です。 |
| (2) | ○(正しい) | 無響室では、音源中心を原点とする半径rの球面上に20点の測定点が規定されます。正しい記述です。 |
| (3) | ×(誤り) | 半無響室では音源を反射面(床)の上に置きます。床から高さ1 mに設置とするのは誤りです。 |
| (4) | ○(正しい) | 残響室では6点以上の1/3オクターブバンド音圧レベルの平均と残響時間から求めます。正しい記述です。 |
| (5) | ○(正しい) | 一般の音場でも、半無響室法または残響室法に準じて測定できます。正しい記述です。 |
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
半無響室は、床だけが硬い反射面で、他の面は吸音されている部屋です。ここでは音源を反射面(床)の上に置き、その音源中心を原点とする半球面上の10点で音圧レベルを測ります(自由音場の球面20点の半分に相当)。選択肢(3)は「床面から高さ1 mの位置に設置した音源」としており、床の上に置くべき音源をわざわざ持ち上げた点が誤りです。測定点が半球面上の10点である部分は正しく、音源の置き方だけがすり替えられています。
覚え方
- 無響室=球面20点、半無響室=半球面10点。
- 半無響室の音源は反射面(床)の上に置く(持ち上げない)。
- 残響室法=6点以上の音圧レベル平均+残響時間。
理解度チェック
Q.
半無響室で音響パワーレベルを測るとき、音源はどこに置くか?
反射面(床)の上です。その音源中心を原点とする半球面上の10点で測ります。床から持ち上げません。
Q.
無響室と半無響室で規定される測定点の数はそれぞれいくつか?
無響室は球面上の20点、半無響室は半球面上の10点です。半球面は球面の半分にあたります。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月