令和2年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問2を解説|干渉形消音器の伝達損失
令和2年度 騒音・振動特論 問2は、干渉形消音器の伝達損失に関する問題です。2つの通路の長さの差を手がかりに、伝達損失が最も小さくなる周波数を選びます。
この問題のポイント
干渉形消音器は、音を長さの違う2つの通路に分けて再び合流させ、位相のずれで音を打ち消す仕組みです。ポイントは、2つの通路の長さの差(行路差)と波長の関係です。行路差が波長の半分(逆位相)のとき2つの波が打ち消し合って伝達損失は最大、行路差が波長と等しい(同位相)とき強め合ってそのまま通り抜け、伝達損失は最小になります。分かれ目は、伝達損失が「最大」になる周波数と「最小」になる周波数を取り違えない点です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
各選択肢の判定
| 選択肢 | 周波数 | 判定(行路差と波長の関係) |
|---|---|---|
| (1) | 85 Hz | ×(誤り)行路差=波長の1/4。最小にはなりません。 |
| (2) | 170 Hz | ×(誤り)行路差=波長の1/2=逆位相で伝達損失は最大です。 |
| (3) | 255 Hz | ×(誤り)行路差=波長の3/4。最小にはなりません。 |
| (4) | 340 Hz | ○(正しい)行路差=波長と等しい=同位相で伝達損失は最小です。 |
| (5) | 425 Hz | ×(誤り)行路差=波長の1.25倍。最小にはなりません。 |
ここが分かれ目
2つの通路の長さの差は 行路差=2.7−1.7=1.0 mです。2つの波が逆位相(行路差=波長の半分)で重なると打ち消し合って伝達損失は最大、同位相(行路差=波長と等しい)で重なると強め合ってそのまま通過し、伝達損失は最小になります。周波数を上げていくと行路差が波長と一致するのは f=音速÷行路差=340÷1.0=340 Hz。引っかけは、伝達損失が最大になる170 Hz(行路差=波長の半分)を選んでしまう点です。問いは伝達損失が最も小さい周波数なので340 Hzになります。
覚え方
- 干渉形消音器の行路差=長い通路−短い通路。
- 逆位相(行路差=波長の半分)で伝達損失 最大、同位相(行路差=波長)で最小。
- 伝達損失が最小の最低周波数=音速÷行路差(=340÷1.0=340 Hz)。
理解度チェック
干渉形消音器で伝達損失が最大になるのは、行路差と波長がどんな関係のときか?
行路差が波長の半分(逆位相)のときです。2つの波が打ち消し合って伝達損失が最大になります。
170 Hzを選ぶのはなぜ誤りか?
170 Hzは行路差=波長の半分で伝達損失が最大になる周波数だからです。問いは最小になる周波数なので、同位相になる340 Hzが正解です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月