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令和元年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問30を解説|振動加速度レベルと振動レベルの差

令和元年度 騒音・振動特論 問30は、オクターブバンド分析の結果から、敷地境界線での振動加速度レベルと振動レベルの差を求める計算問題です。差の正しい数値を選びます。

この問題のポイント

振動加速度レベルは各バンドを補正なしでエネルギー合成した量、振動レベルは各バンドに鉛直方向の振動感覚補正を加えてから合成した量です。差が出るのは、補正が高い周波数ほど大きく引くためです。核心は、加速度レベルでは高周波の大きいバンド(31.5 Hzや63 Hz)が全体を支配するのに対し、感覚補正をかけるとそれらが大きく削られて、いくつものバンドが横並びになる点です。合成すると加速度レベルは約73 dB、振動レベルは約60 dBで、差は約13 dBになります。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(4)

各選択肢の正誤

選択肢差の値判定
(1)7 dB× 補正の効きを小さく見積もりすぎています。
(2)9 dB× 高周波バンドが大きく削られる影響を取り切れていません。
(3)11 dB× 合成の結果には少し足りません。
(4)13 dB○ 加速度レベル約73 dBと振動レベル約60 dBの差で、約13 dBです。
(5)15 dB× 63 Hz単独の補正量(約−18 dB)に引きずられています。

計算の手順

まず補正なしで振動加速度レベルを合成します。大きいバンドから足すと、63 Hz(72)と31.5 Hz(66)で約73 dB、これに16 Hz(60)などを加えても大きく増えず、加速度レベルは約73 dBです。

次に各バンドに鉛直感覚補正を加えます(1 Hzは約−6、2 Hzは約−3、4〜8 Hzは約0、16 Hzは約−6、31.5 Hzは約−12、63 Hzは約−18 dB)。

  • 4 Hz:54+0 = 54
  • 16 Hz:60−6 = 54
  • 31.5 Hz:66−12 = 54
  • 63 Hz:72−18 = 54
  • 8 Hz:43+0 = 43、2 Hz:37−3 = 34、1 Hz:35−6 = 29

補正後は4・16・31.5・63 Hzの4つが約54 dBで横並びになります。同じ大きさが4つあると合成で 10log4≒6 dB増えるので、振動レベルは約60 dBです。したがって差は 73−60 = 約13 dBで、正解は選択肢(4)です。加速度レベルでは63 Hzが支配的でも、感覚補正で高周波が大きく削られるため、両者の差が生まれます。

覚え方

  • 加速度レベルは補正なし、振動レベルは感覚補正後に合成
  • 感覚補正は高周波ほど大きく引く(16→約−6、31.5→約−12、63→約−18 dB)。
  • 同じ大きさが4つ並ぶと合成で約6 dB増える。

理解度チェック

Q.

振動加速度レベルと振動レベルは何が違う?

加速度レベルは補正なしで合成した量、振動レベルは鉛直感覚補正を加えてから合成した量です。

Q.

同じ大きさのバンドが4つあると、合成で何dB増える?

約6 dBです。10log4≒6 dBで、2倍で+3、さらに2倍で+3の合計です。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF