令和元年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問27を解説|振動ピックアップの設置
令和元年度 騒音・振動特論 問27は、振動ピックアップを地盤や機械に設置して測定するときの注意点に関する問題です。設置の良否が測定値に与える影響について、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
振動ピックアップは、測る面にしっかり密着させ、傾きや外来ノイズの影響を避けて設置するのが基本です。核心は設置共振の扱いです。設置共振は、ピックアップの質量と取付け部のばね性でつくられる結合系の共振で、鉛直・水平のどちらの方向でも起こります。選択肢(3)は「設置共振は水平方向の振動では発生しない」と方向を限定しており、ここが誤りです。共振周波数はピックアップの質量を軽くするほど高くなる、という関係も一緒に押さえておきます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 目視で分かるほど傾いていると受感軸がずれ、測定値に影響することがあります。 |
| (2) | ○(正しい) | 風圧や電界などの外来要因が、測定値に影響することがあります。 |
| (3) | ×(誤り) | 設置共振は結合系の共振で、鉛直・水平のどちらの方向でも起こります。方向を限定するのは誤りです。 |
| (4) | ○(正しい) | 延長コードを使うときは、接地アースの取り方でノイズが乗るため注意が必要です。 |
| (5) | ○(正しい) | 質量を軽くすると結合系の共振周波数は高くなり、測定できる周波数の上限に余裕が出ます。 |
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
設置共振は、ピックアップの質量と、取付け面との間のばね性(接触の硬さ)がつくる結合系の共振です。この共振は取付けの状態で決まるものであり、揺れの向きで有無が切り替わるものではありません。したがって鉛直方向だけでなく水平方向の振動でも生じます。選択肢(3)の「水平方向の振動では発生しない」という限定が誤りです。共振周波数付近では測定値が実際より大きく出たり小さく出たりするので、共振周波数を測定対象より十分高くしておくことが対策になります。そのために質量の軽いピックアップを選び、面へしっかり密着させて取り付けます。
覚え方
- 設置共振は方向によらず発生(鉛直でも水平でも起こる)。
- 共振周波数はピックアップの質量を軽くするほど高くなる。
- 傾き・風・電界・接地アースはいずれも測定値の誤差要因。
理解度チェック
設置共振は水平方向の振動では起こらない、で正しい?
いいえ。設置共振は取付けの結合系で決まり、鉛直でも水平でも発生します。
ピックアップの質量を軽くすると設置共振の周波数はどうなる?
高くなります。共振周波数が測定対象より高い側に離れるため、測定に有利になります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月