令和元年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問20を解説|弾性支持後の振動レベル
令和元年度 騒音・振動特論 問20は、20Hzの定常振動を出す機械を弾性支持したとき、地盤上の振動レベルが約何dBになるかを求める計算問題です。伝達率による低減と、鉛直方向の感覚補正の両方を使います。
この問題のポイント
手順は二段構えです。まず、固有振動数5Hzのばねで支えると、加振20Hzに対する振動伝達率T=1/|1−(f/fn)2|で振動加速度レベルが下がります。次に、求めるのは「振動レベル」なので、下がった後の加速度レベルに20Hzの鉛直感覚補正を加えます。伝達率による低減量と補正量を取り違えたり、片方だけで止めると誤答になります。この2ステップを踏むと約50dBに落ち着きます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 45dBは低減量や補正を過大にとった値で、一致しません。 |
| (2) | ○(正しい) | 81−23.5(伝達率)−約8(20Hz補正)≒50dBで、計算値と一致します。 |
| (3) | ×(誤り) | 55dBは感覚補正を小さくとった値で、一致しません。 |
| (4) | ×(誤り) | 60dBは感覚補正を加え忘れた加速度レベルに近い値です。 |
| (5) | ×(誤り) | 65dBは低減量が足りず、計算値と一致しません。 |
計算の手順
まず伝達率です。加振と固有の振動数比はf/fn=20/5=4なので、T=1/|1−42|=1/15です。デシベルでの低減量は20log(1/15)=−20log15≒−23.5dB。よって弾性支持後の振動加速度レベルは81−23.5≒57.5dBになります。次に、これを振動レベルに直すため20Hzの鉛直感覚補正(約−8dB)を加えると、57.5−8≒約50dBとなり、選択肢(2)が正解です。感覚補正を忘れると60dB付近(選択肢(4))に流れます。
覚え方
- 弾性支持後の振動レベル=元の加速度レベル − 伝達率低減 − 感覚補正の順で組む。
- 伝達率の低減量は20log T(本問は−23.5dB)。
- 「振動加速度レベル」と「振動レベル」の違いは感覚補正の有無。
理解度チェック
Q.
振動伝達率T=1/15をデシベルの低減量に直すと?
約−23.5dBです。20log(1/15)=−20log15で求まります。
Q.
振動加速度レベルから振動レベルへ直すには何が必要?
周波数ごとの感覚補正を加えます。20Hz鉛直では約−8dBです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月