令和元年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問19を解説|弾性支持系の伝達力
令和元年度 騒音・振動特論 問19は、加振力を受ける機械をばねで弾性支持したときに、ばねを介して基礎に伝わる力を求める計算問題です。伝達力が約何kNになるかを求めます。
この問題のポイント
減衰のない1自由度系では、基礎に伝わる力は「加振力 × 振動伝達率」で決まります。伝達率はT=1/|1−(f/fn)2|で、まずばね定数と質量から固有振動数fnを出し、加振振動数fとの比をとるのが手順です。加振16Hzに対して固有振動数は約3.2Hzと低く、f/fnが大きいので伝達率はごく小さくなり、伝達力は5kNの加振力から一桁以上小さい約0.2kNまで落ちます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 0.1kNは計算値より小さく、一致しません。 |
| (2) | ○(正しい) | T≒1/24≒0.041、5kN×0.041≒0.2kNで、計算値と一致します。 |
| (3) | ×(誤り) | 0.3kNは計算値と一致しません。 |
| (4) | ×(誤り) | 0.4kNは計算値と一致しません。 |
| (5) | ×(誤り) | 0.5kNは計算値と一致しません。 |
計算の手順
まず固有角振動数を求めます。ωn2=k/m=4×105/1000=400なので、ωn=20rad/s(fn≒3.2Hz)です。次に加振角振動数はω=2π×16≒100.5rad/s、ω2≒1.01×104です。振動数比の2乗は(ω/ωn)2=10100/400≒25.3となります。よって振動伝達率はT=1/|1−25.3|=1/24.3≒0.041です。最後に伝達力は加振力5×103N×0.041≒約0.2kNとなり、選択肢(2)が正解です。固有振動数を出さずに比を誤ると桁が変わるので、まずfnを確定させるのがコツです。
覚え方
- 基礎への伝達力=加振力 × 振動伝達率T。
- T=1/|1−(f/fn)2|。f≫fnほどTは小さく防振が効く。
- 固有振動数はfn=(1/2π)√(k/m)。まずこれを出す。
理解度チェック
基礎に伝わる力は、どんな式で求める?
加振力 × 振動伝達率Tです。Tは1/|1−(f/fn)2|で計算します。
加振振動数が固有振動数よりずっと高いと、伝達率はどうなる?
小さくなり、防振効果が高まります。本問ではf/fnが約5倍でTは約0.04まで下がりました。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月