令和元年度 公害防止管理者 騒音・振動特論 問15を解説|オクターブバンド分析と騒音レベル
令和元年度 騒音・振動特論 問15は、ある騒音をオクターブバンド分析した表(31.5 Hz〜8000 Hz)から、この騒音の騒音レベルが約何 dBかを求める計算問題です。
この問題のポイント
ここでいう「騒音レベル」はA特性で重みづけした音の大きさです。表の各バンドは補正前の音圧レベルなので、そのままエネルギー合成すると値が高く出すぎます。正しくは、各バンドにA特性補正を加えてから、エネルギーで合成します。分かれ目は、低音域(31.5・63 Hz)はA特性で大きく下げられるため寄与が小さく、500〜2000 Hz付近の中音域が全体を支配する点です。補正後にエネルギー合成すると約70 dBとなり、選択肢(5)になります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(5)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 理由 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 62 dBは中音域の寄与を取りこぼした値です。 |
| (2) | ×(誤り) | 64 dBもエネルギー合成にはやや不足します。 |
| (3) | ×(誤り) | 66 dBは合成値にわずかに届きません。 |
| (4) | ×(誤り) | 68 dBも中音域を合成すると少し足りません。 |
| (5) | ○(正しい) | A特性補正後にエネルギー合成すると約70 dBになります。 |
選択肢(5)を導く手順
- 各バンドにA特性補正を加える。低音域(31.5・63 Hz)は大きく下がり、寄与はごく小さくなる。
- 1000 Hz付近は補正がほぼ0、2000 Hzは少し増える。中音域(500〜2000 Hz)が主役。
- 補正後の各レベルをエネルギー(10L/10)に直して合計し、対数に戻す。
- 合成の結果は約70 dB。
ひっかけは、A特性補正をせずに生の音圧レベルのまま合成してしまうことです。それでは低音の31.5 Hz(77 dB)が過大に効いて値が高く出ます。騒音レベルは必ずA特性を通してから合成します。
覚え方
- 騒音レベル=A特性補正 → エネルギー合成の順。
- 低音域はA特性で大きく減点。500〜2000 Hzの中音域が全体を支配。
- 補正前のバンドレベルをそのまま合成しない。
理解度チェック
Q.
オクターブバンドのレベルから「騒音レベル」を求めるとき、最初に行う処理は?
各バンドにA特性補正を加えることです。そのうえでエネルギー合成します。補正前の値のままでは高く出すぎます。
Q.
この騒音の騒音レベルで、全体を支配するのはどの周波数域か?
500〜2000 Hzの中音域です。低音域はA特性で大きく下げられ、寄与が小さくなります。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月