令和7年度 公害防止管理者 騒音・振動概論 問23を解説|複合振動
令和7年度 騒音・振動概論 問23は、複数の正弦振動を合成したときにできる複合振動に関する正誤問題です。誤っているものを選びます。
この問題のポイント
正弦振動を足し合わせるとどんな波になるかを問う問題で、分かれ目はうなりの周期です。振動数がわずかに違う2つの正弦振動を合成すると、両者がそろって強め合ったり打ち消し合ったりを繰り返し、振幅がゆっくり増減します。この増減の周期は、もとの振動の周期よりも長くなります(差の振動数がとても小さいため)。選択肢(4)はこれを「短い周期で振幅が増減する」と逆に述べている点が誤りです。他の選択肢は、同じ周期どうしの合成・異なる周期の合成・フーリエ的な成分分解に関する正しい記述です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 周期が同じ2つの正弦振動は、振幅・位相が違っても合成すると同じ周期の正弦振動になります。 |
| (2) | ○(正しい) | 周期が異なる2つを合成すると、もはや単純な正弦振動にはなりません。 |
| (3) | ○(正しい) | 周期的な振動は、最も低い振動数(基本波)とその整数倍(高調波)の成分の合成で表せます。 |
| (4) | ×(誤り) | うなりは、もとの振動より長い周期で振幅が増減します。「短い周期」とするのが誤りです。 |
| (5) | ○(正しい) | 矩形波や鋸歯状波は、正弦振動の高次の成分を足し合わせて再現できます。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
振動数が接近した2つの正弦振動を合成すると、両者の位相が少しずつずれていくため、そろって強め合う時期と打ち消し合う時期が交互に訪れます。これがうなりで、振幅がゆっくり大きくなったり小さくなったりを繰り返します。うなりの周期は2つの振動数の差で決まり、差が小さいほど周期は長くなります。振動数が接近しているということは差がごく小さいということなので、うなりはもとの振動の周期よりずっと長い周期で現れます。選択肢(4)はこれを「短い周期で振幅が増減する」と述べており、周期の長短が逆になっている点が誤りです。
覚え方
- うなりは振動数の差が小さいほど周期が長い(接近した2波→長い周期でゆっくり増減)。
- 同じ周期どうしの合成は同じ周期の正弦振動。異なる周期どうしは正弦振動にならない。
- 周期的な波=基本波+高調波(整数倍)の合成で表せる。
理解度チェック
振動数が接近した2つの正弦振動を合成したうなりの周期は、長い・短いどちら?
長い周期です。うなりの周期は2つの振動数の差で決まり、差が小さいほど長くなります。
周期的な振動は、どんな成分の合成で表せる?
最も低い振動数の基本波と、その整数倍の高調波の合成で表せます。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月