令和7年度 公害防止管理者 騒音・振動概論 問15を解説|点音源の距離減衰
令和7年度 騒音・振動概論 問15は、床面上(半自由空間)に置いた点音源の音響パワーレベルから、20m離れた地点のA特性音圧レベルを求める計算問題です。正しいものを選びます。
この問題のポイント
音源の出力を表す音響パワーレベルから、受音点の音圧レベルを出すには、距離による減衰を差し引きます。点音源は距離が2倍になるごとに6dB減るのが基本で、床面という反射面が1つある半自由空間では放射が上半分に絞られるため、自由空間より少しだけ大きく出ます。ここまでで求まるのは各周波数に重みを付けない音圧レベルで、最後に周波数250Hzに応じたA特性補正を引くのを忘れると、選択肢(5)の74dB側に引っかかります。250Hzのように低めの音はA特性で大きく差し引かれます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
計算の手順
| 手順 | 内容と結果 |
|---|---|
| 距離減衰 | 20m地点は 20 log(20) ≒ 26dB 減衰します(点音源)。 |
| 半自由空間の補正 | 床面上の放射なので、音圧レベル = 音響パワーレベル − 20 log(20) − 8 = 108 − 26 − 8 = 74dB。 |
| A特性補正 | 250HzのA特性補正は約 −8.6dB。74 − 8.6 ≒ 65dB。 |
ここがポイント
この問題の落とし穴はA特性補正の掛け忘れです。距離減衰と半自由空間の補正まで進めると74dBになりますが、これはまだ周波数の重みを付けていない値です。設問はA特性音圧レベルを問うているので、250Hzに対応する約−8.6dBを引かなければなりません。A特性は人の耳の感度に合わせて低い音を大きく減らす重み付けで、250Hzのような低めの周波数では差し引きが大きくなります。74dBのまま答えると選択肢(5)の誤答に落ちます。半自由空間の補正項を−8dBではなく自由空間の−11dBと取り違えるミスにも注意が必要です。
覚え方
- 点音源は距離2倍で6dB減(線音源は3dB減)。
- 半自由空間(床面上)は −8dB、自由空間は −11dB。
- 「A特性音圧レベル」を問われたら周波数補正を最後に引く。250Hzは約−8.6dB。
理解度チェック
点音源から距離が2倍離れると、音圧レベルは何dB下がる?
6dB下がります。点音源は距離の2乗で音の強さが弱まるためです(線音源なら3dB)。
距離減衰まで計算して74dBが出た。これがそのまま答えにならない理由は?
問われているのがA特性音圧レベルだからです。250Hzのぶんの周波数補正(約−8.6dB)を引いて約65dBにします。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和7年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月