令和3年度 公害防止管理者 騒音・振動概論 問24を解説|振動の性質・スペクトル
令和3年度 騒音・振動概論 問24は、振動の性質(周期振動・不規則振動・衝撃力のスペクトルなど)に関する問題です。5つの記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
フーリエ級数、うなり、連続スペクトルといった基本の性質を並べた設問で、分かれ目は衝撃力のスペクトルです。力積を一定に保ったまま作用時間を短くするほど、低周波から高周波まで均一に広がる(白色に近い)スペクトルになります。選択肢(4)はこれを「作用時間を長くすると均一なスペクトルになる」と逆向きに述べており、誤りです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 周期振動なら、複雑な波形でもフーリエ級数の形で表せます。 |
| (2) | ○(正しい) | 回転数がわずかに違う機械が近接すると、長い周期の変動=うなりが生じます。 |
| (3) | ○(正しい) | 不規則振動のスペクトルは、広い周波数域に分布する連続スペクトルになります。 |
| (4) | ×(誤り) | 均一なスペクトルになるのは作用時間を短くしたときで、長くすると低周波側に偏ります。 |
| (5) | ○(正しい) | 正弦振動なら、変位振幅と振動数から加速度振幅を算出できます。 |
選択肢(4)のポイント(ここが誤り)
単一の矩形波の衝撃力では、力積(面積)を一定に保ったまま作用時間を短くしていくと、波形は鋭いパルスに近づき、スペクトルは低周波から高周波まで均一(広帯域)に広がります。逆に作用時間を長くすると、エネルギーは低周波側に偏り、高周波成分は乏しくなります。選択肢(4)は「作用時間を長くすると均一なスペクトルになる」と述べており、向きが反対です。「短い衝撃ほど広帯域」という対応を押さえておきましょう。
覚え方
- 衝撃力は作用時間が短いほど広帯域(均一)スペクトル。
- 作用時間を長くするとエネルギーは低周波側に偏る。
- 周期振動=フーリエ級数、不規則振動=連続スペクトル、うなり=長周期の変動。
理解度チェック
Q.
力積一定で衝撃力を均一(広帯域)スペクトルに近づけるには?
作用時間を短くします。鋭いパルスほど低周波から高周波まで均一に広がります。
Q.
回転数がわずかに異なる機械が近接して起こる長周期の変動は何?
うなりです。近い振動数どうしが干渉して、比較的長い周期で大きさが変動します。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和3年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月