令和2年度 公害防止管理者 騒音・振動概論 問17を解説|オクターブバンド分析と騒音レベル
令和2年度 騒音・振動概論 問17は、オクターブバンド分析で得たA特性音圧レベルから、全体の騒音レベルを求める計算問題です。約何dBになるかを選びます。
この問題のポイント
表の各バンドは、すでにA特性で補正された音圧レベルです。全体の騒音レベルは、各バンドを単純に平均するのではなくエネルギー(パワー)で合成します(L=10 log₁₀Σ10^(Lᵢ/10))。表では76、75、74 dBといった大きいバンドが支配的で、これらを合成すると最大バンドの76 dBより数dB高い約81 dBになります。引っかけは、算術平均や最大値そのままにしてしまうことです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 75 dBは最大バンドの76 dB以下で、合成結果として低すぎます。 |
| (2) | ×(誤り) | 77 dBはエネルギー合成の上乗せが足りません。 |
| (3) | ×(誤り) | 79 dBはやや低く、実際の合成値に届きません。 |
| (4) | ○(正しい) | 全バンドをエネルギー合成すると約81 dB。最大バンドより約5 dB高くなります。 |
| (5) | ×(誤り) | 83 dBは合成のしすぎで、高すぎます。 |
計算のポイント
合成は各バンドのレベルを10^(Lᵢ/10)に直して足し、最後に10 log₁₀を取ります。表の最大は250 Hzの76 dBで、次いで2000 Hzの75 dB、1000 Hzの74 dBと続きます。レベル差が小さいバンドどうしを合成すると数dBずつ上乗せされ、小さいバンド(58や62 dB)はほとんど寄与しません。主要バンドを合成していくと合計は約81 dBに落ち着きます。ここでレベルを算術平均してしまうと70 dB前後の低い値になり、逆に単純に足し上げると高くなりすぎます。エネルギーで合成するのが要点です。
覚え方
- 複数バンドの合成=エネルギー(10^(L/10))で足す。算術平均ではない。
- 同じ大きさの音2つ=+3 dB、10個で+10 dB。
- 全体レベルは最大バンドより数dB高くなる(小さいバンドの寄与は小)。
理解度チェック
各バンドのレベルはどう合成する?
エネルギー(パワー)で合成します(10 log₁₀Σ10^(Lᵢ/10))。単純な算術平均や足し算ではありません。
同じレベルの音を2つ合成すると何dB増える?
+3 dBです。エネルギーが2倍になるためで、10個なら+10 dBです。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月