令和2年度 公害防止管理者 騒音・振動概論 問4を解説|振動規制法の規定
令和2年度 騒音・振動概論 問4は、振動規制法の規定に関する問題です。地域の指定・特定施設の設置届出・変更の届出などを扱う5つの記述のうち、誤っているものを選びます。
この問題のポイント
振動規制法の届出は「工事を始める前に自治体へ知らせる」という事前届出が基本です。分かれ目は選択肢(3)の届出の時期にあります。振動の防止方法などを変更しようとするときは、工事の開始前(30日前まで)に届け出なければなりません。選択肢(3)は「工事の終了の日までに」届け出るとしており、事後の届出になってしまう点が誤りです。設置の届出(選択肢(2))が工事開始30日前とされているのと対にして押さえておきましょう。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(誤っている記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(正しい) | 知事(市長)は、住居集合地域・病院や学校の周辺など、生活環境の保全が必要な地域を指定します。 |
| (2) | ○(正しい) | 特定施設を設置しようとする者は、工事開始の30日前までに市町村長へ届け出ます。 |
| (3) | ×(誤り) | 防止方法の変更は、工事開始前(30日前まで)に届け出ます。「工事終了の日までに」では遅く誤りです。 |
| (4) | ○(正しい) | 地方公共団体が条例で別の見地から規制を定めることを妨げません。 |
| (5) | ○(正しい) | 国は、施設の改良や振動の影響に関する研究を推進し、成果の普及に努めます。 |
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
振動規制法の届出制度は、工事に取りかかる前に自治体が内容を把握し、必要な指導ができるようにするための仕組みです。だからこそ、特定施設の設置も、防止方法や使用方法などの変更も、工事の開始前(原則30日前まで)に届け出なければなりません。選択肢(3)は「変更に係る工事の終了の日までに」届け出るとしており、これでは工事が済んだ後の事後報告になってしまいます。事前に把握するという制度の趣旨に反するため誤りです。「振動の届出は工事前」という原則を、選択肢(2)の設置届出と合わせて固めておきましょう。
覚え方
- 振動規制法の届出は工事を始める前(30日前まで)が原則。
- 設置も変更も「事前届出」。工事終了後の届出ではない。
- 地域指定は知事(市の区域は市長)、届出の窓口は市町村長。
理解度チェック
振動の防止方法を変更するときは、いつまでに届け出るか?
変更に係る工事の開始前(原則30日前まで)に届け出ます。工事終了後ではありません。
地方公共団体は、振動規制法とは別に条例で規制を設けられるか?
できます。地域の自然的・社会的条件に応じ、この法律とは別の見地から条例で規制を定めることは妨げられません。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 騒音・振動概論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月