令和6年度 汚水処理特論 問15は、硝化に消費される酸素量を求める計算問題です。与えられた反応式と条件から、最も適切なものを選びます。
アンモニア態窒素を硝酸まで酸化する硝化反応では、窒素1モルあたり酸素2モルを使います。問題は「単位容積・単位時間あたりの消費酸素量」を聞いているので、まず除去されたアンモニア態窒素の濃度を出し、滞留時間で割って単位時間あたりの除去速度に直し、最後に反応式の酸素と窒素のモル比(重量比)を掛けて酸素量へ換算します。引っかけは、酸素と窒素の比を「O₂ 2モル:N 1モル」と式から正しく読み取れるかどうかです。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 12は酸素比をかけ忘れ、除去N速度のままに近い値で誤りです。 |
| (2) | ×(誤り) | 16も酸素換算の比が小さい場合に出る誤った値です。 |
| (3) | ×(誤り) | 20も該当しません。除去N速度に正しい酸素比をかけると24になります。 |
| (4) | ○(正しい) | 除去N速度5.25 mg/(L·h)に酸素比64/14をかけ、約24 mgO2/(L·h)と求まります。 |
| (5) | ×(誤り) | 36は滞留時間で割らなかった場合などに出やすい過大な値です。 |
まず除去されたアンモニア態窒素を求めます。流入52 mg/L、流出10 mg/Lなので、
除去N=52−10=42 mg/L
これを水理学的滞留時間8時間で割り、単位時間あたりの除去速度に直します。
除去N速度=42÷8=5.25 mg/(L·h)
次に反応式 NH₄⁺+2O₂→NO₃⁻+… から、窒素1モル(14 g)あたり酸素2モル(64 g)を使うので、酸素/窒素の重量比は64/14です。これを掛けます。
酸素消費量=5.25×(64÷14)=5.25×4.57≒24 mgO2/(L·h)
よって選択肢(4)が正解です。滞留時間で割って速度にする工程と、酸素2モルと窒素1モルの比をかける工程を飛ばさないことがポイントです。
硝化でアンモニア態窒素1モルを硝酸まで酸化するのに必要な酸素は何モル?
2モルです(NH₄⁺+2O₂→NO₃⁻+2H⁺+H₂O)。重量比では窒素14 gあたり酸素64 g、つまり約4.57倍になります。
「単位時間あたり」の消費量を出すとき、除去濃度をどう処理する?
水理学的滞留時間(HRT)で割って速度に直します。今回は除去N 42 mg/Lを8 hで割り5.25 mg/(L·h)、これに酸素比をかけます。
この問題に関連する用語解説
出典
※ この記事の確認日:2026年6月