令和6年度 汚水処理特論 問14は、活性汚泥法の汚泥生成量を求める計算問題です。与えられた式と条件から、正しい値を選びます。
余剰汚泥がどれだけ出るかは、ΔS=aLr−bSa という式で見積もります。前半の aLr は「除去したBODの一部が菌体(汚泥)に変わる増加分」、後半の bSa は「内生呼吸で汚泥が自分を食って減る分」で、両者の差し引きが正味の汚泥生成量です。引っかけは、Lr(除去BOD量)とSa(曝気槽内汚泥量)の作り方を取り違えないことです。Lrは流入と処理水の差から、Saは曝気槽のMLSSと容積から作ります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ×(誤り) | 30は内生呼吸分を引きすぎた場合などに出やすい近い値です。 |
| (2) | ○(正しい) | Lr=92 kg/日、Sa=280 kg。ΔS=0.5×92−0.05×280=32 kg/日です。 |
| (3) | ×(誤り) | 34は内生呼吸分bSaの引き忘れや計算ずれで出やすい値です。 |
| (4) | ×(誤り) | 35も該当しません。正しくは32 kg/日です。 |
| (5) | ×(誤り) | 37も合いません。LrとSaを正しく作れば32になります。 |
式 ΔS=aLr−bSa に入れる前に、Lr と Sa を作ります。まず除去BOD量Lrは、流入と処理水の濃度差×流量です。
Lr=(240−10)×400÷1000=230×400÷1000=92 kg/日
次に曝気槽内汚泥量Saは、MLSS濃度×曝気槽容積です。
Sa=2000 mg/L×140 m3=2.0 kg/m3×140=280 kg
これらを式へ代入します(a=0.5、b=0.05)。
ΔS=0.5×92−0.05×280=46−14=32 kg/日
よって汚泥生成量は32 kg/日で、選択肢(2)が正解です。aLr(増える分)からbSa(内生呼吸で減る分)を引く、という式の意味を押さえれば迷いません。
式ΔS=aLr−bSaの後半「bSa」は何を表す?
内生呼吸で汚泥が自己酸化して減る分です。bは自己酸化率、Saは曝気槽内汚泥量。増える分aLrからこれを引いた差が正味の汚泥生成量になります。
曝気槽内汚泥量Saはどう求める?
MLSS濃度×曝気槽容積です。今回は2000 mg/L×140 m3=2.0 kg/m3×140=280 kgとなります。
この問題に関連する用語解説
出典
※ この記事の確認日:2026年6月