令和5年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問6を解説|活性炭吸着
令和5年度 汚水処理特論 問6は、活性炭吸着に関する正誤問題です。不適切なものを選びます。
この問題のポイント
活性炭は、木材や石炭を炭化して賦活化し、無数の細孔を持たせた多孔質の吸着材です。高い比表面積を生かして溶存有機物などを吸着します。賦活化の方法、吸着しやすい物質の性質(疎水性が強いほど吸着しやすい)など論点は幅広く問われます。引っかけの核心は、粉末炭と粒状炭を分ける粒子径の境界です。両者を分ける目安は1 mmではなく、それよりずっと小さい大きさで、境界の数値を取り違えないことが分かれ目です。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(3)(不適切な記述)
各選択肢の正誤
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| (1) | ○(適切) | 木材や石炭を高温で炭化・賦活化し、多孔質構造をつくるのが活性炭です。正しい記述です。 |
| (2) | ○(適切) | 活性炭は高い比表面積を持ち、高い吸着能を発揮します。正しい記述です。 |
| (3) | ×(不適切) | 粉末炭と粒状炭を分ける境界を1 mm程度とした点が誤りです。実際の目安はこれよりずっと小さい大きさです。 |
| (4) | ○(適切) | 高温の水蒸気と反応させる水蒸気賦活化法は代表的な賦活化法です。正しい記述です。 |
| (5) | ○(適切) | 活性炭は一般に疎水性の強い物質ほど吸着しやすい性質があります。正しい記述です。 |
選択肢(3)のポイント(ここが誤り)
活性炭は粒の大きさで粉末炭と粒状炭に分けられますが、その境界は1 mmではありません。粉末炭はさらさらの細かい粉で、撹拌して短時間で吸着させてから分離する使い方をします。粒状炭は流れる水を通し続ける塔(カラム)に充塡して使う、もっと大きい粒です。選択肢(3)は両者を分ける目安を1 mm程度と大きく見積もっている点が誤りで、実際の境界はこれよりずっと小さい大きさです。境界の数値を取り違えさせる引っかけです。
覚え方
- 活性炭は炭化+賦活化で多孔質化。比表面積が大きいほど吸着能が高い。
- 吸着しやすいのは疎水性が強い物質。粉末炭と粒状炭の境界は1 mmより小さい。
理解度チェック
Q.
活性炭に吸着されやすいのは、疎水性と親水性のどちらが強い物質?
疎水性が強い物質です。水になじみにくい物質ほど、水中から活性炭の表面に移りやすく吸着されやすくなります。
Q.
活性炭の賦活化で代表的な方法は?
高温の水蒸気と反応させる水蒸気賦活化法です。炭の内部に細孔を発達させ、比表面積を大きくします。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和5年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年6月