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令和4年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問19を解説|前処理装置の維持管理

令和4年度 汚水処理特論 問19は、工場排水の物理化学前処理装置の維持管理に関する問題です。誤っているものを選びます。

この問題のポイント

可動部の腐食対策、貯留槽の汚泥堆積やスカム、嫌気化による硫化水素の発生とコンクリート腐食、酸欠・硫化水素中毒への注意など、前処理まわりの安全と維持管理を問う問題です。分かれ目は貯留槽の曝気ブロワーを後段の活性汚泥曝気槽と共用するという記述です。貯留槽の曝気(水量・水質の均一化目的)と活性汚泥の曝気は必要な風量や運転パターンが異なるため、ブロワーを共用すると各槽に合った風量調整が難しくなり、むしろ運転上の問題が増える方向になります。

※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。

正解:選択肢(2)(誤っている記述)

各選択肢の正誤

選択肢正誤解説
(1)○(正しい)未処理排水に接する水中の可動部は腐食しやすく、定期的な点検・注油・部品交換が重要です。正しい記述です。
(2)×(誤り)貯留槽の曝気ブロワーを後段の曝気槽と共用すると運転上の問題も減らせるとしている点が誤りです。必要風量が異なり調整が難しくなります。
(3)○(正しい)貯留槽では汚泥の堆積やスカムで有効容量が減り、水量・水質の均一化が不十分になりがちです。正しい記述です。
(4)○(正しい)嫌気化で生じた硫化水素が壁面などで酸化されて硫酸となり、コンクリートを腐食します。正しい記述です。
(5)○(正しい)貯留槽内へ入る際は十分な換気を行い、酸欠や硫化水素中毒に注意します。正しい記述です。

選択肢(2)のポイント(ここが誤り)

貯留槽での曝気は、排水の水量や水質を均一化するための攪拌が主目的で、必要な風量は流入状況で変動します。一方、後段の活性汚泥曝気槽は微生物へ酸素を供給する目的で、求められる風量や運転の考え方が異なります。1台のブロワーを両者で共用すると、それぞれの槽に適した風量を別々に送りにくくなり、運転上の調整はむしろ難しくなります。選択肢(2)は「経済的であり、運転上の問題も減らすことができる」とまとめている点が誤りで、実際には共用が運転の制約を増やしかねません。

覚え方

  • 目的の違う曝気のブロワー共用は運転調整を難しくする。「問題が減る」は誤り。
  • 貯留槽の嫌気化→硫化水素→酸化されて硫酸→コンクリート腐食。入槽時は換気で酸欠・中毒に注意。
  • 未処理排水に触れる可動部は腐食しやすい。点検・注油・部品交換をこまめに。

理解度チェック

Q.

貯留槽の曝気ブロワーを活性汚泥曝気槽と共用すると運転は楽になる?

いいえ。目的も必要風量も異なるため、各槽に合った風量調整が難しくなり、運転上の問題はむしろ増えやすくなります。

Q.

貯留槽が嫌気的になるとコンクリートが腐食するのはなぜ?

発生した硫化水素が壁面などで酸化されて硫酸になるためです。入槽時は換気を行い、酸欠や硫化水素中毒に注意します。

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出典

  • 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題・正解」(公式PDF