令和4年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問8を解説|逆浸透膜の多段化
令和4年度 汚水処理特論 問8は、逆浸透膜を用いる二段の膜分離プロセスのフロー図を選ぶ問題です。5つの図から適切なものを選びます。図中の※は膜モジュールの高圧側、*は膜透過側を表します。
この問題のポイント
逆浸透膜では、高圧ポンプで送り込んだ水が膜モジュールで二手に分かれます。膜を通り抜けたきれいな透過水(*側)と、通れずに塩分などが濃くなって残る濃縮液(高圧側=※側)です。二段(多段)にする狙いは、前段でまだ回収しきれなかった濃縮液を次段へ送り、もう一度膜処理してさらに水を回収することです。したがって適切な図は、前段の※(高圧側)から出た濃縮液を次段の高圧ポンプ・膜モジュールへつなぎ、各段の*から透過水を取り出す直列のつなぎ方になります。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(1)
フローの読み解き
| 見る場所 | 正しい向き |
|---|---|
| 供給水 | 供給槽→高圧ポンプ→1段目の膜モジュールへ入る。 |
| 段のつなぎ | 1段目の※(高圧側=濃縮液)を、2段目の膜モジュールへ供給してさらに処理する。 |
| 透過水(*) | 各段の*(透過側)から取り出して集める(透過水どうしをまとめる)。 |
| 最終の濃縮液 | 最後の段の高圧側から出るのが、最も濃くなった濃縮液。 |
この向きに沿ってつながれているのが選択肢(1)です。※と*の取り出し位置や、濃縮液・透過水をどちらの段へ回すかが入れ替わっている図は不適切になります。
ここが分かれ目
多段式で回すのは前段の濃縮液(高圧側=※)です。ここを取り違え、透過水(*)を次段の供給に回すつなぎ方にすると、いったんきれいにした水をもう一度膜に通すことになり、二段にする意味がずれてしまいます。図問題では、まず供給水が高圧ポンプを経て1段目へ入るか、次に1段目の高圧側(濃縮液)が2段目の供給になっているか、最後に各段の透過水が合流して取り出されているか、の3点を順に確かめると迷いません。
覚え方
- 多段RO=前段の濃縮液を次段へ送ってさらに回収。
- ※=高圧側(濃縮液)、*=透過側(きれいな水)。回すのは濃縮液。
理解度チェック
二段式の逆浸透プロセスでは、次段へ送るのは透過水と濃縮液のどちら?
濃縮液(高圧側=※)です。前段でまだ水を含む濃縮液を次段でさらに処理し、回収率を上げます。
図中の*が表すのはどちら側?
膜透過側です。膜を通り抜けたきれいな透過水が出る側で、※は高圧側(濃縮液側)です。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和4年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月