令和2年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問24を解説|TOC計による測定
令和2年度 汚水処理特論 問24は、燃焼酸化-赤外線式のTOC計を用いた測定に関する下線部問題です。文中の下線部のうち誤っているものを選びます。
この問題のポイント
TOC(全有機体炭素)は、有機物由来の炭素だけを測る指標です。そのため測定の前に、試料中の炭酸・炭酸水素塩などの無機体炭素を追い出しておく必要があります。引っかけの核心はその追い出し方で、無機体炭素を二酸化炭素として気体で飛ばすには試料を酸性にしてパージガスを通します。「アルカリを加えてpH10以上とし」と書いた箇所が誤りで、アルカリ性のままでは炭酸が水中に残ってしまいます。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(2)(誤っている記述)
ここが誤り(無機体炭素を追い出す液性)
| 下線部の記述 | 正しい内容 |
|---|---|
| アルカリを加えてpH10以上とし、パージガスで無機体炭素を除去 | 酸を加えて酸性(pH3以下程度)にし、パージガスで無機体炭素を除去する。 |
水中の無機体炭素は、炭酸イオンや炭酸水素イオンの形で溶けています。これらを気体の二酸化炭素に変えて追い出すには、試料を酸性にする必要があります。酸性にしてからパージガスを通気すると二酸化炭素として抜け、残った有機体炭素だけを燃焼させて、生じた二酸化炭素を非分散型赤外線ガス分析計で測れます。選択肢(2)は液性を「アルカリを加えてpH10以上」と書いている点が誤りで、アルカリ性では炭酸が水にとどまり無機体炭素を除けません。正しくは酸性です。
覚え方
- TOC測定の前処理=酸性にしてパージし無機体炭素を追い出す。アルカリではない。
- 残った有機体炭素を燃焼→生じたCO₂を非分散型赤外線ガス分析計で測定。
- 無機体炭素は炭酸系。酸性にするとCO₂として気体で抜ける。
理解度チェック
Q.
無機体炭素をパージで除くとき、試料はどんな液性にする?
酸性にします。酸性にすると炭酸系が二酸化炭素になって気体で抜けます。アルカリ性では炭酸が水に残り、除去できません。
Q.
燃焼で生じた二酸化炭素は何で測る?
非分散型赤外線ガス分析計です。有機体炭素を燃焼させて生じた二酸化炭素の量から全有機体炭素を求めます。
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和2年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月