令和元年度 公害防止管理者 汚水処理特論 問12を解説|汚泥負荷とMLSS
令和元年度 汚水処理特論 問12は、膜分離活性汚泥法で汚泥負荷を一定に保つMLSS濃度を求める計算問題です。正しい値を選びます。
この問題のポイント
汚泥負荷(BOD-SS負荷)は「1日の流入BOD量 ÷ 曝気槽の汚泥保有量(MLSS濃度 × 曝気槽容積)」で決まります。曝気槽の容積が同じまま排水量とBOD量が増えるなら、負荷を一定に保つにはMLSS濃度を同じ割合で上げればよいことになります。引っかけは、容積を変えてしまったり水量比を取り違える点で、流入BOD量は水量 × BOD濃度で計算します。
※ 問題文そのものは、産業環境管理協会が公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢(4)
計算の手順
- 汚泥負荷 Ls = 流入BOD量 ÷(MLSS濃度 × 曝気槽容積)。
- 増設後の流入BOD量:1500 m3/日 × 200 mg/L = 300 kg/日。
- 負荷0.25 kg BOD/(kg MLSS・日)・容積200 m3を代入:0.25 = 300 ÷(MLSS × 200)。
- MLSS × 200 = 300 ÷ 0.25 = 1200 → MLSS = 6 kg/m3 = 6000 mg/L。
したがって正解は選択肢(4)の6000 mg/Lです。
ここが分かれ目
曝気槽の容積は200 m3のまま変わらないので、水量が1000→1500 m3/日(1.5倍)に増えるとBOD量も1.5倍になります。負荷を一定に保つには汚泥保有量も1.5倍が必要で、容積が同じならMLSSを1.5倍(4000→6000 mg/L)にすることになります(増設前のMLSSは、0.25 = 200 ÷(MLSS × 200)より4 kg/m3=4000 mg/L)。
覚え方
- 汚泥負荷=流入BOD量 ÷(MLSS × 曝気槽容積)。
- 容積一定でBOD量が1.5倍ならMLSSも1.5倍で負荷一定。
理解度チェック
Q.
増設後の流入BOD量は?
1500 m3/日 × 200 mg/L = 300 kg/日です。
Q.
容積が同じで排水量が1.5倍になったら、負荷一定にするMLSSは?
保有汚泥も1.5倍が必要で、MLSSを1.5倍(4000→6000 mg/L)にします。
この問題に関連する用語解説
出典
- 一般社団法人 産業環境管理協会「令和元年度 公害防止管理者等国家試験 汚水処理特論 問題・正解」(公式PDF)
※ この記事の確認日:2026年7月